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スウェーデンの銀行が「史上最大の」オンライン銀行窃盗の被害に

文:Tom Espiner(ZDNet UK) 翻訳校正:編集部 2007/01/22 10:47

 スウェーデンの銀行NordeaはZDNet UKの取材に対し、700万クローナから800万クローナ(約1億2000万〜1億4000万円)の被害を受けたと説明した。セキュリティ会社McAfeeはこれをオンライン銀行で発覚した「史上最大の」窃盗と呼んでいる。

 Nordeaによると、同銀行の顧客は過去15カ月間にわたり、トロイの木馬を含んだ電子メールの標的になっていたのだという。

 トロイの木馬が潜んだフィッシング電子メールの標的となったNordeaは、250人の顧客が詐欺にあったと推測している。McAfeeによると、スウェーデンの警察当局は事件の背後にロシアの犯罪組織がいると考えているという。現在、121人が関与を疑われている。

 McAfeeによると、攻撃は、銀行の名前をかたったメールで顧客にトロイの木馬を送ることから始まるのだという。このなかで攻撃者は「スパム対策」アプリケーションをダウンロードするよう顧客に勧めている。顧客が添付されたファイル(raking.zipもしくはraking.exeという名称)をダウンロードすると、トロイの木馬に感染する。このトロイの木馬をセキュリティ企業はhaxdoor.kiと呼んでいる。

 haxdoorは、キーストロークを記録するキーロガーをインストールするものが一般的で、rootkitを利用して自身の身を隠す。名前の末尾が.kiとなっているこの亜種は、Nordeaのオンラインバンキングサイトにログインを試みると起動する。銀行によると、ユーザーは、ログイン番号など重要なログイン情報を入力するページの偽物にリダイレクトされるのだという。

 ユーザーが情報を入力すると、サイトに技術的な障害が発生したというエラーメッセージが表示される。その後犯人は収集した顧客情報を使い、本物のNordeaウェブサイトで顧客のアカウントから金を引き出す。

 McAfeeによると、スウェーデンの警察当局はログイン情報が米国のサーバに送られてからロシアに転送されていたと見ているのだという。当局は犯罪組織による犯行だと考えている。

 Nordeaでスウェーデン国内向けの広報を担当するBoo Ehlin氏は、被害を受けた個人顧客のほとんどが、コンピュータ上でアンチウイルスアプリケーションを実行していなかったと述べた。同銀行は攻撃による損害を引き受け、被害にあった顧客全員に払い戻しを行った。

 Ehlin氏は、Nordeaのセキュリティ手順ではなく、犯罪者のソーシャルエンジニアリングが上手くいったことに、被害が大きくなった原因があるとした。

 詐欺対策のため、ほとんどの銀行では顧客を名乗る人たちの行動をモニタリングしていて、不審な取り引きがあると調査し、問題があることが判明すれば、その取り引きを停止する。

 Nordeaは、指定金額が大き過ぎるために停止された取り引きが数件あることは把握していた。しかし犯人たちは、過去15カ月にわたり小額の取り引きを大量に積み重ねて、膨大な金額の送金を成功させた。

 Ehlin氏は「取り引きが失敗する場合があったのは承知していたが、すべてを把握していたわけではない。すべての送金を監視するのは不可能だし、顧客が自分で送金をしているのと区別がつかなかった。ほとんどの送金が小額で、正常な取り引きであると考えていた。被害額は約700万クローナから800万クローナになる」と述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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