シマンテック、フィッシング対策・スパム対策を強化した「ノートン2005シリーズ」を発表

永井美智子(CNET Japan編集部)2004年09月16日 16時17分

 シマンテックは9月16日、セキュリティ対策ソフトウェアの新版「ノートン2005シリーズ」を発表した。ウイルス対策やファイアウォール、スパム対策製品のほか、データの保護やバックアップを行う製品などがある。10月15日より順次販売を開始する。

 今回の製品の大きな特徴は、近年大きな問題となっているフィッシング対策を強化した点。フィッシングとは、金融機関などからのメールを装い、ユーザーのクレジットカード番号や口座番号などをサイトに入力させて個人情報を奪う手口のこと。ウイルス対策(ノートン・アンチウイルス)やファイアウォール(ノートン・パーソナルファイアウォール)、スパム対策(ノートン・アンチスパム)を1つのパッケージに統合した「ノートン・インターネットセキュリティ 2005」では、ヘッダを詐称したメールをフィルタリングすることでフィッシングメールを検出する。信頼性の低いサイトに個人情報を送信する際には、ファイアウォールが警告を表示する。

米Symantec コンシューマプロダクト アンド ソリューション担当副社長のマシュー・モイナハン氏

 米Symantecコンシューマプロダクト アンド ソリューション担当副社長のマシュー・モイナハン氏によると、米国では約80%の人がフィッシングなどのインターネット詐欺を経験しているといい、民間調査によると日本でも50〜60%の人が同様の経験をしているという。

 スパム対策に関しては、新たにYahoo!のウェブメールにも対応した。これにより、自動的にフォルダを作成してスパムメールを集めるという。また、言語フィルタを搭載し、受信するよう指定した言語以外のメールをすべてスパムとして排除することも可能。

 データ保護については、アプリケーションスイートの「ノートン・システムワークス 2005」に、状態変更によるPCのトラブルに対処するデータ復元ソフト「ノートン・ゴーバック」が初めて同梱された。これにより、ウイルスに感染した場合でも、すぐに元の状態に復元することが可能になる。ゴーバックにはアプリケーションのインストールをテストする際などに利用できるSafeTryモードが搭載された。この機能を用いれば、システムの変更を一時的な状態として保存し、変更結果を評価してからその変更を更新するかどうかを判断できる。

 データバックアップソフトの「ノートン・ゴースト 9.0」では、同社が2003年12月に買収したPowerQuestのV2i Protecter技術を採用した。再起動が不要でデータのバックアップ中でも作業が継続できるほか、変更を加えたファイルだけをバックアップとして更新する増分バックアップ/復元機能も備えている。

 今回発表されたノートンシリーズのコンシューマ向け製品は、いずれもWindows XP Service Pack 2 セキュリティ強化機能搭載に対応済み。今バージョンからライセンス認証にはアクティベーションが採用されている。価格は、ノートン・インターネットセキュリティ 2005が8190円から、ノートン・システムワークス 2005が1万290円から、ノートン・ゴースト 9.0が1万290円などとなっている。

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