テロ支援容疑でウェブサイトの運営者が逮捕に

Ben Charny (CNET News.com)2004年08月09日 17時36分

 ロンドンで、イスラム聖戦(ジハード)を擁護する2つのウェブサイトの運営者が、テロ関連の行為に荷担した疑いで逮捕されたと、米司法当局者が米国時間6日、明らかにした。

 Babar Ahmad(30歳)は6日、米国からの送還召喚状により、ロンドン治安判事裁判所に再拘留を命じられた。米司法省関係者の話によると、米国当局はAhmadをテロへの物資支援や禁止されているタリバンへの支援など、5件の罪で連邦裁判にかけるつもりだという。

 有罪となった場合、Ahmadは連邦刑務所で20年以上の禁固刑となる。

 Ahmadは、自分が運営するAzzam.comとQoqaz.netという2つの米国ベースのサイトを通して、イスラム武装勢力への資金集めを行った罪に問われている。司法省によると、Azzamはネバダ州とコネティカット州にあるISPにホスティングされ、またQoqazは米国外で運営されていたという。

 先週コネティカットにある連邦地方裁判所に提出された37ページにわたる供述書によると、Ahmadは大学のルームメートなどの偽名と暗号化データを用いることで、2つのサイトとの関連性を隠していたという。

 司法省によると、2000年2月29日から2001年12月17日までの間、両サイトはイスラム教徒に対し、「使える手段は全て利用して、聖戦にむけた軍事教練と肉体トレーニングを行う」よう呼びかけていたという。両サイトにはこの他、資金を調達してタリバンに届ける方法に関する「明示的な命令」も明記されていた。そして、スパイたちに指示して、自分たちが運んだ金は米国の慈善的寄付からだという手紙を届けさせていたという。

 米国側の捜査官は、2002年10月に起きたモスクワの劇場の襲撃に関与した疑いをもたれているChechen MujahedeenのリーダーとAhmadとの関係を示すAzzamアカウントの電子メールを発見したと述べている。さらに、2001年7月付けの現役の米海軍下士官兵からの電子メールを発見したことも明らかにしている。司法省によると、この電子メールは「反米感情を明らかにし、Mujahedeenへの賞賛を示した」ものだという。

 英国当局は2003年よりAhmadの捜査を行っていた模様だ。当時、当局はウェブサイトの発行人と関連のある所在地を探している時、本物の米海軍の戦闘計画を再発見した。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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