ミツバチの知能をロボットに--救助活動に応用の可能性も

Bailey Johnson CBS News Staff 翻訳校正: 編集部2012年10月09日 15時03分

 英国のシェフィールド大学とサセックス大学が進めている新たなプロジェクトでは、人工知能を搭載したミツバチロボットの開発を目指している。双方の研究者らは、ミツバチの脳をスキャンしたデータを飛行型ロボットにアップロードすることにより、本物のミツバチのように飛び、行動するロボットを作り出そうとしている。

 プロジェクトの目的は、本能に基づいて行動する初のロボットを作り出すことだ。研究者らは、ミツバチの嗅覚と視覚を飛行型ロボットに組み込むことで、ロボットがあらかじめプログラムされた命令に頼るのではなく、自発的に行動するようにしたいと考えている。

 この「人工ミツバチ」は、崩れた炭鉱などの現場での捜索や救助、化学物質やガスの漏出の検知、さらには本物のミツバチのように植物の授粉を行ったりすることに応用できる可能性がある。

 161万ドルが投じられたこの研究のリーダーであるJames Marshall氏は、声明で以下のように述べている。「人工脳の開発は、人工知能(に関する研究)の中でも最大級の挑戦だ。これまで、研究者らは主にラット、サル、人間などの脳を研究してきたが、社会性のある昆虫などの『より単純な』生物は、実は驚くほど優れた認識能力を持っている」

 「Green Brain」と名付けられたこのプロジェクトには、英国の工学物理科学研究会議(EPSRC)が資金援助し、IBMが技術援助、NVIDIAがハードウェアを提供している。研究者らは2015年までに人工ミツバチの完成を目指している。


未来の最先端ロボット?
提供:シェフィールド大学

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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