Twitter共同創設者、「ほとぼりが冷める日を待ち望んでいる」

文:Caroline McCarthy(CNET News) 翻訳校正:編集部2009年06月04日 13時49分

 ニューヨーク発--Twitterの共同創設者で幹部のJack Dorsey氏は、世界がTwitterについてこれほど語らなくなる日を待ち望んでいると述べている。

 Internet Week New Yorkの一環として米国時間6月3日に当地で開催された討論会「Future of Media(メディアの未来)」に出席していたDorsey氏は、「人々がTwitterについて語ることをやめ、このような会のパネリストに呼ばれることなくなり、人々が電気のような公共インフラとして使用するようになれば、Twitterはわれわれにとって成功であると思う」と述べた。「単なる通信の一部として裏方へと消えていく。われわれはTwitterをあらゆる通信手段と同じレベルのものとして考えている。つまり、電子メール、SMS、電話だ。われわれはそれを目指している」(Dorsey氏)

 Twitterをよく知らない読者のために説明しておくと、ギークやニュースマニアからなる一部の熱狂的集団から支持されていたTwitterは、2009年に入って一気に社会現象へと発展した。俳優のAshton KutcherさんはCNNに対し、どちらが最初に100万人のフォロワーを達成するアカウントになるかという勝負を挑み、Oprah Winfreyさんは番組放送中にTwitterを称賛した。

 しかし、2008年10月まで同社の最高経営責任者(CEO)であったDorsey氏は(現在も会長の職についている)、Twitterが目指す最終的なビジネスモデルを人々から聞かれることにうんざりしているわけではないと述べた。収益を上げるための明確な戦略もなく、それほど急速に成長するはずがないと考える専門家らは、しつこくこの質問を繰り返している。同氏は、Twitterがまだビジネスモデルを確立していないのは、ユーザーや開発者らにまず、それを形成してもらう必要があったからだと述べた。

 「その質問は好きだ。Twitterがどれだけの成長を遂げたかを物語っているから」とDorsey氏は述べた。Twitterの機能の多くは、「われわれが作り出したものではなく、人々の行動であった。われわれはTwitterの使われようを目にし、それを容易にする手助けをした。現在目にするハッシュタグも同じことだ。検索エンジンも、Twitterの中にはなかった」(Dorsey氏)

 Dorsey氏の言っていることが正しいとすれば、戦略があった方がよかったのか、なかったことがよかったのか、難しいところだ。Twitterが最初から収益を上げる戦略を掲げていたならば、同社はこれほど成長しなかったかもしれない。「辛抱強くこの試みを続けたいからベンチャーキャピタル投資を受けた。気長に取り組んで、正しい方向に進みたい」(Dorsey氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

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