Googleの成長を逆説的に支える「ペイジの法則」

 先週米国で開催されたGoogle I/Oでは、初日基調講演のあとでTim O'Reilly氏を進行役にしたパネルセッションが開かれた。

 パネルはGoogleエンジニアリング担当バイスプレジデントのVic Gundotra氏、同エンジニアリングディレクターのMat Papakipos氏、MozillaバイスプレジデントのJay Sullivan氏など。

 終盤には突然会場に現れたSergey Brin氏が飛び入り参加し、共同創業者のLarry Page氏がいう「ペイジの法則」について語った。

 セッションは自己紹介のあと、会場からの質問やコメントに対してパネリストが自由に意見を述べる形で進められた。

Q. Androidがサブノートのような携帯電話以外のデバイスに採用される可能性は?

 Gundotra氏は具体的なプロジェクトの存在には言及せず、「オープンソースで公開しているのだから、それをどのように発展させるかは開発者の自由である」と答えた。その上で、米国における低価格帯PCのヒットを発端にAndroidがデスクトップOSとして注目されている現状について、この一連の流れをOS論争で捉えるべきではないと付け加えた。

 「人々が求めているのは、ウェブブラウザを通じて手軽に、そして複数のデバイスから同じようにウェブアプリケーションを利用できる環境だ。これは『ブラウザデバイス』が注目されていると見るべきだ」(Gundotra氏)

 さらに、1995年にMarc Andreessen氏がデスクトップLinuxについて語った際に「Windowsのデバッグが不十分なデバイスドライバセットがNetscapeによって減少する」とコメントしたことを紹介。今日、デジタルフォトフレームがオンライン写真共有サイトから写真を取得し、スマート電力メーターが収集するデータがウェブベースの省エネサービスに活用されるなど、PCに限らず多種多様なデバイスがインターネットの要素になっていると指摘した。

左からMozillaのSullivan氏、Gundotra氏、Web 2.0の提唱者として知られるO'Reilly氏、Papakipos氏(画像をクリックすると拡大します) 左からMozillaのSullivan氏、Gundotra氏、Web 2.0の提唱者として知られるO'Reilly氏、Papakipos氏(画像をクリックすると拡大します)

『未来はウェブプラットフォーム』ならデバイスは問われない。ならば、開発者がAndroidフォンをターゲットにするだろうか?

 Latitude、モバイルウェブマップ、モバイルGmailなどは、HTML 5をサポートする共通のコードベースで構築されており、AndroidだけでなくiPhoneでも同じように動作する。だが、HTML 5がサポートしていない機能IDもある。例えばバイブレーションやアクセラメータを使いたいとか、ジェスチャー操作などだ。こうしたモバイルウェブの標準化を実現するための案内役としての働きに注目してほしいと、Gundotra氏は語っている。

ドキュメントの結びつきと異なり、ウェブアプリケーションには検索が介在しにくいのに、なぜGoogleはHTML 5やJavaScriptの後押しに努めるのか?

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