Cable News Network(CNN)は2006年8月、市民ジャーナリストからの投稿を受け付ける「I-Report」というサービスを立ち上げた。それ以来、視聴者から投稿されたニュース関連の写真や動画はおよそ10万点に及ぶ。
だが、これらの投稿のうち、CNN.comサイトやケーブルテレビ放送で採用されるものは10%にも満たない。
しかし、CNNによれば、この状況はもうすぐ変わりそうだ。CNNは2月半ばに、ユーザーが作成したニュースのみで構成される新しいサイト「iReport.com」を立ち上げ、YouTubeの市場に参入する予定だ。これまでのCNNのサイトやテレビ番組では、編集者によって選択され、その正確性を確認されたI-Reportの投稿だけがインターネットやテレビで公開されていた。しかし、これとは異なり、新しいサイトは広く開放され、ユーザーは自分で選んだどのようなコンテンツでも投稿できるようになるとCNNは説明する。
新しいiReport.comのルック&フィールはYouTubeのような動画主体のサイトによく似ている。ユーザーは、Anderson Cooper氏ばりの人気レポーターを夢見て、動画、写真、それに音声ファイルを使いやすいインターフェースから投稿できる。また、iReport.comを訪れた人は、特定のファイルを検索したり、政治や天気といったさまざまなニュースカテゴリをざっと見ていったりもできる。さらに、ファイルのランク付けや共有もできるし、自分のサイトに埋め込むこともできる。
正確さと編集判断力を誇る報道機関にとって、iReport.comの開放性はある種新しい組織への出発を意味すると、CNNの幹部らは認める。しかし、iReportのようなユーザー生成コンテンツへの人気は高まっており、多くのケースで速報的なニュース報道に有効なことも明らかになっている。2007年4月にバージニア工科大学校内で起きた銃乱射事件で最も注目された映像の一部は、CNNに送られた420件のユーザー投稿動画によるものだ。また、同じく2007年に起きたカリフォルニアの山火事では、1万1000件以上の投稿が寄せられている。
こうしたことから、ユーザー生成サイトは必然的な次のステップなのだと、CNN Worldwideのプレジデント、Jim Walton氏は言う。「これは、視聴者から始まった。視聴者はますます肩ひじ張らずにニュースに参加するようになっている。われわれにとってはこれは必然的な展開だ」
Walton氏は、ユーザーが熱心に活動するようになったらiReport.comがどのように進化するのかは、自分にもCNN関係者にも想像がつかないことを認めている。しかし、CNN関係者は、ウェブコミュニティーという特性が、コンテンツを掲載すべきかどうかの判断も含め、この冒険的な試みを後押ししてくれると期待している。

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