FujiSankei Business i.
2008/01/30 10:44
■正常な競争を阻害
未成年者が携帯電話・PHSで有害サイトを閲覧できないようにするフィルタリングサービスについて、総務省は29日、携帯各社による過剰な規制に歯止めをかける方針を固めた。NTTドコモなどは、自社が認定する「公式サイト」だけ閲覧可能とし、他の「一般サイト」にはアクセスさせない方式を勧めているが、これでは健全な一般サイトまで利用できなくなる恐れがあるからだ。携帯電話会社のサイト選別姿勢が市場をゆがめるとの批判もある。同省は青少年保護を基本としつつ、ネット関連産業の振興や競争促進にも配慮して規制の在り方を見直していく。
携帯サイトのフィルタリングをめぐっては、有害サイトに絡む青少年の非行や犯罪被害の続発を受け、増田寛也総務相が昨年12月、18歳未満の利用者は原則加入とするよう求め、携帯各社が対応策を発表していた。
主なフィルタリングの方法は(1)携帯電話会社の公式サイトから、有害の恐れのあるサイトを排除し、残ったサイトの閲覧を許可する「ホワイトリスト」(2)一般サイトを含め、有害情報サイトだけ遮断する「ブラックリスト」−の2方式。ドコモとKDDI(au)は原則的にホワイトリストを適用し、希望者にはブラックリスト方式を提供する方針だ。ソフトバンクと、PHSのウィルコムはブラックリスト方式を標準適用する。
総務省が問題視しているのはホワイトリスト方式だ。一般サイトに全くアクセスできなくなり、利用激減が予想される。携帯のネット利用拡大に貢献してきた競売サイトやネット商店街、若者の利用が急拡大して社会現象にまでなったゲーム交流サイトや携帯小説サイトは、ほとんどが一般サイトのため接続が規制されることになる。
携帯サイト関連市場は、2002年の2986億円弱から06年には9285億円と、パソコン系サイトを上回る伸び率で成長してきた。しかしホワイトリスト方式が浸透すれば、成長鈍化は避けられない。総務省が29日開いた有害サイトに関する検討会では、ネット関連サービス大手、ミクシィの笠原健治社長や楽天の幹部が、厳しすぎる閲覧規制に反対する見解を表明した。
総務省はこうした意見を考慮し、4月をメドにフィルタリングの在り方について検討会の中間報告をまとめ、原則としてブラックリスト方式を適用するよう促していく。

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