最終更新時刻:2009年7月6日(月) 7時30分

ペイパル、新決済サービス「PayPal Secure Card」を開始へ

文:Reuters
翻訳校正:編集部

2007/11/20 18:36  

 オンラインオークション最大手eBayの決済サービス部門であるPayPalは米国時間11月20日、PayPalの決済システムを導入していないウェブサイト上でも利用可能な新決済サービスを開始することを計画している。

 この新サービスで使われる「PayPal Secure Card」と呼ばれるユーティリティソフトウェアは、ユーザーがEコマースサイトの精算ページを訪れると自動的にユーザーに代わって決済用フォームへの記入を安全な方法で行う。また、ユーザーをオンライン詐欺から保護する機能も強化されている。

 Googleも1年前に「Google Checkout」と呼ばれる決済サービスを導入した。このサービスも、ユーザーの詳細な金融情報を保存し、オンラインショッピングの利便性を高めている。Secure Cardは、このGoogle Checkoutに対抗するサービスだ、とアナリストらは指摘する。

 Secure Cardの決済プロセスは、提携先であるクレジットカード発行会社MasterCardの協力の下で行われる。PayPalユーザーが、もともとPayPalの決済システムを導入していないEコマースサイトの精算ページを訪れると、Secure Cardが一回限り使用可能なMasterCard番号を発行する仕組みだ。

 PayPalの金融商品担当ディレクターであるChris George氏によると、「オンラインショップ側から見ると、これはMasterCardを使った他の取引と同じように見える」が、「一方、顧客にとってはPayPalを使った通常の買い物にすぎない」という。

 PayPalはこの1年で、300万人の顧客の協力を得てSecure Cardのテストを実施してきた。20日から同サービス用プラグインを利用できるのは米国の顧客のみだが、その後、順次利用可能地域を拡大していく予定。

 PayPalの顧客が、通常はPayPalによる決済を受け付けないサイト上で代金を支払いたい場合に、ブラウザ上にあるPayPalボタンをクリックすると、一回限り使用可能なSecure Card取引番号が発行される。

 George氏は、「(Secure Cardでも)実際のPayPalの決済が行われる」とした上で、「これは、買い物がより簡単に、より安全になるという意味で、理にかなった決済方法だ」と付け加えた。

 Secure CardはPayPalユーザーのコンピュータに常駐し、ユーザーがEコマースサイトを訪れると、決済フォームにコンピュータ内に保存されているユーザーの金融情報を自動的に記入する。ユーザーは、わずか2、3回クリックして取引を許可するだけでいい。

 PayPalは安全上の理由からローカルコンピュータに詳細情報を一切保存しない。その代わりに、安全と記録保持のために中央コンピュータ上のユーザーアカウントにSecure Cardによる取引記録を保存する。

 Secure Cardは、Internet ExplorerかFirefoxのどちらかのブラウザを搭載したWindowsコンピュータ上で利用可能だ。George氏によると、AppleのSafariブラウザのユーザーは、現在、同サービスに部分的にしかアクセスできないという。

 金融サービス専門の調査会社CelentのアナリストであるRed Gillen氏は、この新サービスにより、PayPal技術が組み込まれたEコマースサイトだけでなく、ウェブ上のすべてのEコマースサイトでPayPalが利用可能になると語る。

 「(Secure Cardは)まさに、PayPalをまだ導入していないウェブサイトを補完するものだ」(Gillen氏)

 ウェブ全体でのPayPalの利用件数は、eBay上での利用件数のおよそ2倍の早さで増加している。現在、PayPalの決済システムを導入済みのEコマースサイトの数は膨大な件数に達しているが、この新サービスの導入により、この増加に拍車がかかることになるだろう。

 PayPalは第3四半期(7-9月期)にウェブマーチャントを通じて行われた取引は前年同期から61%増加し、53億8000万ドルに達した。一方、同時期のPayPalによる取引総額は前年同期比34%増の122億2000万ドルだった。

 PayPalによると、第3四半期のアクティブアカウント数は3750万件で、全世界の総アカウント数は1億6400万件だという。

 Secure Cardは、eBayが「フィッシング詐欺」を防ぐための最新の手段である。フィッシング詐欺とは、顧客を欺き偽造サイトのクリックさせ、金融情報を奪い取ろうとするスパムメール。

 アンチウイルス企業であるSophosLabsの研究によると、9月にフィッシング詐欺の21%がeBayやPayPalのものと称していたという。1年前には、こうした偽造メッセージのうち85%が両サービスからのものと主張していた。

この記事はReutersのニュースを契約の下、シーネットネットワークスジャパン編集部が編集したものです。海外Reutersの記 事へ

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