ずいぶん前から、eBayとYahooは合併してGoogleに対抗していくのではないかという噂があったほどなので、GoogleがYahooを抑えて契約を獲得したことに、業界アナリストは一様に驚きを見せた。eBayとYahooは、アジア地域ではオークションサイトとして競合しているが、前者はトランザクションに、後者はコンテンツに力を入れている点においては、互いに利益をなす関係にある。これとは対照的に、Googleはあらゆるビジネスを手がけようとしている企業だ。
「今ではだれもかれもが提携を目指している。むろんGoogleも、できるだけ多くのマーケットシェアを握ろうと奔走している。Yahooがさほど果敢に攻める姿勢を見せないことが不思議でならない」と、業界向け情報サイトSearchEngineWatch.comのエグゼクティブエディターChris Sherman氏は述べた。
eBayとGoogleの競争が熾烈になったのは、ここ数年のことである。それまでのeBayは、Googleの検索広告ビジネスの主要クライアントであり、開催中のオークションにトラフィックを誘導する目的で同検索広告を活用していた。しかし、Googleが案内広告サービスを立ち上げ、さらにはeBay傘下のPayPalと競合するオンライン支払い技術を発表して、オークションサイトのトップを走るeBayのライバルに躍り出たのである。
それでもなお、eBayが国際的な広告提携を結ぶ相手にGoogleを選ぶのはごく自然なことだと、一部の財務アナリストは話している。Susquehanna Financialの見積もりによれば、Googleは、2005年の検索広告国際市場で62%のシェアを獲得したという。一方、Yahooのシェアは32%にとどまった。より多くの広告主を国境を越えて囲い込んでいるのは、Googleであるというわけだ。
eBayにとって何より大切なのは、オークション事業の成熟とともに、広告ビジネスの収入も増加させていくことだと、アナリストらは述べている。
例えばここ1年は、ブランド広告収入を含むYahooの1ビジター当たりの広告売り上げが7ドルだったのに比べ、eBayの同売り上げはわずかに1ドル程度だったことが、Susquehanna Financialの調べでわかっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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