2003/07/17 14:16
現在急速に普及しつつあるホットスポットだが、著作権侵害行為の温床となる可能性をはらんでいる。ホットスポットは米レコード協会(RIAA)らが血まなこになって探している「不法なファイル交換者」の隠れみのになってしまうのだろうか?
昨年の春、米NYCWirelessの共同設立者、Anthony Townsendは「NYCWirelessのネットワーク上で、著作権侵害行為を行う者がいる」との電子メールを受け取った。
今では、レコード会社や映画会社がISPに対して、楽曲や映画を不当に交換しているISP加入者の情報を求めるのは、めずらしくことではない。ただし、Townsendのケースはこれとは異なるものだった。NYCWirelessはニューヨーク市の無償ホットスポットを取りまとめるだけの団体であるため、Townsendや関係者が該当者を見つけ出す手段がなかったからだ。
Townsendは、このメールの件について、「(NYCWirelessがホットスポットを設けている)ブライアントパークの公園管理事務所に話を持ち込んでみたものの、彼らは関心を示さなかった」と語る。「無線アクセスポイントを共有している誰かがISPの役割をしている場合、これまでの著作権侵害行為を見つけ出すメカニズムが問題になる」(Townsend)
Townsendらのケースは今でこそ限定的であるが、今後徐々に広がりつつあるのは確かだ。これは、RIAAが数千人に及ぶとみられるオンラインでのファイル交換者を特定し、裁判も辞さないことを宣言したためだ。
無償で、誰もが利用できるホットスポットは、インターネットでプライバシーを守る最後の砦と考えられている。通常、ISPはオンライン接続の間だけにせよ、利用者に対して一意の識別番号を割り当てる。これに対し、ホットスポットにおけるWi-Fiアクセスでは、そのような認証手段を行わないため、半径300フィート以内でパソコンを利用するユーザーは、誰でも身分を明かさずにインターネットにアクセスできる。このため、「誰が、どのノードを利用しているのか」を正確に突き止めることが困難となっている。
一方で、Wi-Fiアクセスはまぎれもなく、成長が最も見込まれる市場領域だ。米Allied Business Intelligenceの調査によると、世界には現在2万8000カ所のホットスポットが存在するが、その数は2007年に16万カ所にまで増大するという。
もちろん、すべてのホットスポットが、匿名でのアクセスを認めているわけではない。大半の商用Wi-Fiポイントは従量制の有料サービスを提供しており、顧客がログインに使用するアカウントや決済用のクレジットカードなどで、簡単に身元が割り出せる。しかし、喫茶店や公園、はては個人宅において、アカウント登録が不要な無線アクセスの提供が増えつつあるのも事実。これらのアクセスポイントでは、著作権侵害行為を行った人物を突き止めることがほぼ不可能となる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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