Yahooの広報担当者によると、同社のOverture ServicesとMSNとの契約が2006年6月で期限切れとなるが、同社は、契約変更の可能性についてはすでに計算済みで、MSNのライセンス契約は「うま味の多いもの」だったという。
しかし、アナリストの中には、検索市場は今後さらに拡大すると見る者もいる。彼らによると、MSNやYahooなどの検索企業は、デスクトップ、ツールバー、携帯電話など、あらゆる分野に高度な検索機能を統合することにより、オンライン検索市場の拡大に懸命に取り組んでいるという。
「検索企業は在庫を増やすために、可能性のあるところはどこにでも検索機能を組み込んでいる」とComScoreのアナリスト、James Lambertiは語る。
Microsoftは過去2年間、Googleに勝る検索ネットワークをつくろうとしてきた。同社は今年すでに、YahooのInktomi検索技術に代わり、独自に開発したソフトウェアを導入した。しかし、Microsoftは昨年、検索技術を完成させることに注力していたため、特定のキーワードへの入札に基づく広告システムの設計はなおざりになっていた。
同システムの開発は、Paul RyanがMicrosoftを去った2004年初めにも後退を余儀なくされた。Overtureの元社員だったRyanは、MSNの新型検索エンジンの収益モデル構築の責任者を務めていた。
MSNの戦略が成功するには、ウェブ検索者を競合検索エンジンからMSNのエンジンに乗り換えさせ、多くの広告主を引き込む必要がある。そのため、MSNのadCenterでは、特定のキーワードに対するウェブユーザーのレスポンスに関する詳細な情報や、潜在顧客に関する(全体的な)人口統計学的/心理学的なプロフィールデータを広告主に提供する。
同社はまた、広告主にデータを活用するためのツールを提供する。
さらに、MSNは広告主がバナーや他のブランド広告をキーワード広告とともに購入できるような機能の追加を考えている。Sohnによると、MSNは広告配信サービスなどの構築にも関心を持っているという。
BallmerとMSN責任者のYusef Mehdiは、シアトルのMicrosoft本社で開かれる広告関連のイベントで、新しい広告の機会について概要を説明することになっている。
両氏はまた、新たに設立するエンターテインメント広告部門についても話をする予定だ。同部門は斬新なブランド広告の機会開発に重点的に取り組むことになる。
「われわれは、ブランド広告とダイレクトマーケティングの分野に多額の投資を行っている」とSohnは述べたが、しかし具体的な金額についてはコメントを避けた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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