今のはIMか電子メールか、コミュニケーションツールの相互運用が進む

Evan Hansen and Stefanie Olsen(CNET News.com)2004年06月18日 13時52分

 サンフランシスコ発--電子メールからインスタントメッセージ(IM)まで、各種コミュニケーションフォーマットの統一化が進み始めている。これは、エンドユーザーに大きな柔軟性を与えると同時に、新しい頭痛の種を生むことになりそうだ。

 インターネットの父と広く考えられているVint Cerfが17日(米国時間)、当地で開催されたE-mail Technology Conferenceで、ショートメッセージサービス(SMS)、電子メール、インスタントチャット、ボイスメールなど、全てのメッセージングメディアは等しく重要で、理にかなう部分においては相互運用性が必要だという考えを示した。

 例えば、インスタントチャットを使えば人々は気楽にディスカッションすることができ、さらに、テキストや音声、映像間をスムーズに行き来できる。「ポケットベルやSMSのような、ほかのメッセージングサービスとも連携するべきだ」とCerfは述べた。

 しかしCerfは、全ての技術進歩には、思わぬ副作用が伴うことを警告した。例えば、ボイスメールが電子メールの形で記録されると、ボイスメールはこれまでのような、その場限りのコミュニケーションツールではなくなる。簡単に転送されたりインターネット上でばらまかれたりする可能性があるからだ。

 「これら全ての通信について相互運用を検討する必要がある。副作用が出る可能性があるからだ」とCerfは語った。

 コミュニケーションツール統合の事例は、早い速度で広まりつつある。

 Cisco Systemsは、カリフォルニア州サンノゼにある技術研究所において、複数のインターネット電話のアプリケーションを披露している。これはボイスメッセージをデジタルファイルに変換し電子メールの受信トレイに転送にしたり、電子メールを音声に変換し電話機で再生できるようにしたりするものだ。

 Microsoftのデスクトップ用電子メールアプリケーションの最新バージョンOutlook2003は、新しいメッセージが着信した瞬間に受信者にそれを知らせるポップアップウィンドウが開くようになっており、IMに匹敵する即時性がある。

 他社もIMネットワークを介して電子メールを送信するサービスに取り組み始めている。

 さらに今週、インターネットマーケティングサービスを開発するMessageCastが、Blogger向け電子メールアラートツールのテスト版を公開する予定であることを明らかにした。これはMicrosoftのMSN Messengerのネットワークを利用するものだ。同サービスは、新しいBlog記事が掲載されるとすぐに、IMや電子メール、携帯電話のSMSを使って読者に通知する。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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