米Warner Bros.の元最高経営責任者(CEO)、Terry Semelが米Yahoo!のCEOに就任してから2年が過ぎた。就任当初は、広告業界の経験が皆無のSemelが、危機に瀕していたYahoo!を経営再建できるかどうかを懸念する声が多かった。
Semelの「結果第一」主義の地味な手腕は、ドットコムブームにのって成長した同社の派手な企業文化とは対照的だ。しかし、2年経った今、同社は4四半期連続となる黒字決算を今月発表した。また、中核の広告事業と広告以外の新たなサービス関連事業が好調なことから、2003年の業績見通しを引き上げている。
Semelは主要な役職に厳選したベテランを投入すると同時に、事業拡張の手も緩めなかった。米SBC Communicationsとのマーケティング提携、オンライン求職サイトの米HotJobsや検索企業の米Inktomiの買収などにより、新事業に積極的に参入した。
Semelがこれまで最も成功したのは、ウェブ検索分野だろう。Yahoo!は米Overture Servicesと検索サービス事業で提携し、前期に4500万ドルの収入を得ている。また、昨年12月に買収したInktomiの検索結果表示の有料登録を、Yahoo!のアルゴリズム検索結果に統合する方針だ。これまでは米GoogleがYahoo!のウェブ検索を支えてきていたが、この役割は変化するだろう。
広告以外の分野では、DSLや電子メール保存サービスといった有料プレミアムサービスが伸びており、サービス会員数は前期の220万人から、4月時点で290万人に増えている。ウェブサービスの有料提供には課題が残っているものの、同社は順調に有料サービスの会員を伸ばしている。
YahooでのSemelの足跡 | ||||||||||||||||||||||||
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この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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