サイト上のテキストに「赤ペンをひく」感覚でコメントを共有できる「コモンズ・マーカー」

目黒譲二 岩本有平(編集部)2008年07月07日 13時55分

 コモンズ・メディアは7月4日、ソーシャルコメントサービス「コモンズ・マーカー」を公開した。

 コモンズ・マーカーはサイト上のテキストに対しての注釈を共有できる「ソーシャルアノテーションサービス」と呼ばれるサービスの一種だ。ウェブサイト上のテキストに、マーカーペンで線を引くようにマークをつけ、コメントやタグを記入して情報を共有できるという、ソーシャルブックマークに近い機能を持つ。

 ユーザーは無料の登録をした後、専用のブックマークレットをブラウザに登録することで利用できる。動作環境はInternet Explorer 6および7、Firefox 2および3、Safari3となっている。

 コモンズ・マーカーを利用する際には、まずブックマークレットを起動する。するとブラウザの右上に小さくメニューが表示される。メニューの下部にはそのページにつけられたコメントが表示される。コメントは時系列や本文での位置などを元に並べ替えして表示することが可能だ。

 また、ブックマークレットが起動した状態で、コメントをつけたいテキストをマウスで選択すると、選択部分に登録用のメニューが表示される。これをクリックすることでコメントとタグの登録が可能となる。一般的なソーシャルブックマークでは、ウェブページのURLをもとにコメントやタグをつけることになるが、コモンズ・マーカーではURLだけでなく、前後の文意などを含めて情報を保存するため、文章の一部や段落単位でコメントなどをつけることができる。

 自分やほかのユーザーがつけた本文中のマークをクリックすると、それに対応するコメントが、メニュー上のコメントをクリックするとそれに対応するマークがそれぞれ自動でスクロールして表示されるため、サイト上にたくさんのマークが付いた場合でも、効率よく本文とコメントを照合でき、快適に閲覧できるとしている。

 そのほか、コモンズ・マーカーのサイト上では、ユーザー自身が登録したコメントやほかのユーザーが登録した新着のコメント、コメントが数多くつけられているウェブページなどを確認できる。

星暁雄氏 コモンズ・メディア代表取締役の星暁雄氏

 コモンズ・メディアは、元日経BP社でIT系雑誌の編集長も務めていた星暁雄氏とシステム開発会社のイーシー・ワンによる合弁会社。コモンズ・マーカーは、技術によって知的コモンズを豊かにすることを目標に掲げる同社の第1弾サービスとなる。今後はまず、ユーザーに無償提供することでサービスの認知を高めるほか、ウェブメディアやウェブサイトと提携することでマーカーの普及を進めていく考え。さらに、法人向けのクローズドサービスなど、各種の事業展開の準備を進めている。

説明 コモンズ・マーカーを起動したところ。画面右上にメニューが表示され、その下にこのページにつけられたコメントがならぶ

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