グーグル、700MHz帯競売に入札へ--狙いは携帯市場での主導権確保か

文:Elinor Mills(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2007年12月03日 12時03分

UPDATE 結局、Google電話は実現するのかもしれない。

 Googleは米国時間11月30日、米連邦通信委員会(FCC)の700MHz無線周波数帯の競売に入札を申し込む意向であると発表した。

 Googleが落札すれば、700MHz帯で独自の無線ネットワークを構築するか、他社と提携してそのようなネットワークを構築、運用することができるようになる。いずれの場合でもGoogleはネットワークを使用する何百万台ものモバイル機器にGoogleブランドを冠することができるようになる。また、モバイル機器によるインターネット体験と、ユーザーがサービスに対する対価(または無償)も支配できるようになる。

 要するに、Googleは次世代無線ネットワークの方向性を支配できるかもしれないということだ。

 IGRのワイヤレスアナリストであるIain Gillott氏は「全体が画面であり、下部の8分の1にバナー広告が流れている『iPhone』を想像してみると良い。周波数帯が要だ。それによってすべてを手にすることができる」と述べる。

 700MHz周波数帯はこれまでアナログTVサービスに使用されており、障害物を貫通して遠くまで伝搬する。その結果、最後に残った魅力的な無線周波数帯と考えられており、インターネットを新しい未開拓分野に広げるためのチャンスであるとみなされている。700MHz周波数帯の競売は2008年1月24日に始まる予定であり、入札申し込みの締め切りは2007年12月3日である。

 Googleやその他のインターネット会社は、キャリアが携帯電話業界を強固に支配しているために、市場を無線領域に広げることを阻まれてきた。現在、米国の消費者は、使用している携帯端末、その端末が運用しているネットワーク、その端末で動くソフトウェアに拘束されている。

 この状況下では、消費者はPCでインターネットを利用する場合と比べて、モバイル機器ではインターネット利用の自由度が奪われている。Googleの幹部は、同社の目的はモバイルの世界にもPCのようなインターネットのオープン性をもたらし、ユーザーがモバイルサービスやアプリケーション、そして価格についてより多くの選択肢を得られるようにすることだと述べている。

 GoogleはFCCがいわゆる「オープンアクセスルール」を採択する上で一役買った。「オープンアクセスルール」とは、消費者が広大な700MHz帯で任意のモバイル機器を使用できることを保証しようというものである。

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