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2008年のモバイルインターネットの展望は--サンブリッジ小川氏とZinga大森氏が対談

2007/11/21 19:49
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 「iPhoneは電話というよりインターネット機器。いよいよPCの世界と携帯電話の世界の垣根が崩れるところ」--11月19日にアップルストア銀座にて開催されたイベント「Web bussiness shuffle 2.0(WBS2.0)」の中でサンブリッジエグゼクティブプロデューサーの小川浩氏はこう語った。

 WBS2.0は小川氏が開催しているプライベートイベント。次世代のウェブサービスやインターネットトレンドを小川氏とキーマンとなるビジネスリーダーが紹介するというもの。

 21回目となる今回は、携帯電話とPCを連携したコミュニケーションサービス「Zinga」を展開するZINGA代表取締役社長の大森洋三氏が登壇。iPhoneやAndroidの登場によって更なる変化を見せ始めた携帯電話市場の未来について語り合った。

iPhoneをどう評価する?

ZINGA代表取締役社長の大森洋三氏 ZINGA代表取締役社長の大森洋三氏

大森氏:iPhoneばかりに注目が集まっていますが、現在の携帯電話の世界がとてもおもしろい。第3世代(3G)以降はノキアとクアルコムの争いかと思っていましたが、ここへ来てアップルがiPhoneでハードウェアの新しいフィールドを開拓し、Googleが新しいプラットフォームであるAndroidを発表してきました。みんな方向性が違っているのですが、影響力を持っています。現状でiPhoneだけを評価しないほうがいいと思っています。

小川氏:iPhoneの発売当初は、iPhoneは片手での携帯電話操作に慣れた日本人には向かないと思っていましたが、iPhoneはiPod Touchと違って片手で操作できますね。

大森氏:iPhoneはiPod Touchより厚みがあって、持ちやすいから片手で操作できるんですよね。厚くても使いやすいといったユーザビリティを考えたアップルはすごいですね。ただ、「長く使うか」という点でも考える必要があると思います。

 現在のiPhoneは、まだサービスが足りないような気がします。Macが出た当初、アプリケーションが揃っていなかったのと同じような状況です。ノキアが使っているSymbian OSなどは、おもしろいアプリケーションが多い。モバイルのVoIPアプリなんかもありますし、進化のスピードも速い。iPhone向けのサービスがこうした状況になるかどうかで使い続けたいと思うようになるかが決まってくると思います。

サンブリッジエグゼクティブプロデューサーの小川浩氏 サンブリッジエグゼクティブプロデューサーの小川浩氏

小川氏:iPhoneは、電話というよりインターネット機器ですよね。iPod Touchを使っていても、家やオフィスでインターネットばかり見ています。iPod TouchやiPhoneでのブラウジングは、現状の携帯電話を使ったものと比べると「本物のウェブ」を見られるようになったのだと思います。

 昔の話でいうと、僕らが小学生くらいのころは日本では「オレンジジュース」ってなくて、ほとんどがみかんジュースでした。昔いたハワイ出身力士の高見山が、「オレンジジュースが飲みたい」って言っていたのを覚えています。それで、今携帯電話で見ているウェブって本来のウェブではない、みかんジュースなんですよ。iPhoneは間違いなく本物のオレンジジュース(ウェブ)を持ってきたわけですよ。いよいよPCの世界と携帯電話の世界の垣根が崩れるっていうところに来ていておもしろいと思います。

大森氏:海外でSecond Lifeの携帯電話版を見たのですが、これはPCの場合とぜんぜん印象が違います。視野が狭くなると見づらくなるのではなく、おもしろくなるという感じでした。

 携帯電話とPCとの垣根という点でZingaの話をすると、このサービスのユニークなところは携帯電話ベースでPC向けのインターフェースを作っているんです。

2008年のモバイルインターネットの展望について

大森氏:携帯電話の通信速度は2011年に100Mbpsになるといわれています。ホットスポットに行く必要もなくなるわけですね。その一方ではWiMAXやワンセグの放送網を使ったパケット通信なども検討されているようです。現在いろいろなことを準備しているプレーヤーがいて、2008年には表舞台に現れてくるでしょう。

小川氏:PCと携帯電話のウェブの使い勝手が違っても、見るものは同じといったコンテンツが多くなってくると思います。携帯電話向けのサービスは、実をいうと法人向けのサービスが少ないので作っていきたいですね。

 また携帯電話だと、Ajaxが動作しないといった表現に関する制限があります。これが2008年にどう変わるのか、プラットフォームでの興味の1つです。我々のMODIPHIではコンテンツをオープンデータとして吐き出す機能を持っていて、大量なコンテンツを生み出すことは問題ないのですが、「見る」ということを考えると何らかのリッチな手法が必要だと思います。それがまだ携帯電話では追いついてないですね。

大森氏:携帯電話の弱さは表現性がPCに比べて低いところです。ZingaのユーザーインターフェースはFlash Lite1.1を使っているのですが、高度なデザインをしたいときにどう考えたかというと、デザインはサーバ側で終えて、あとは送り出すだけという形にしました。表現を固定化して、複雑なことはサーバで行うというわけです。

小川氏:AjaxやFlashなどは、一般サイトとして多くの人に使ってもらうということを考えたときに、なかなか検索で見つけにくいんです。なので、PCでも携帯電話でも、いよいよリッチ化していくという中で、検索エンジンをなんとかしてほしいです。これが2008年の一番の課題ではないかと思います。

大森氏:携帯電話の検索窓が使い勝手がいいとは思いません。今の携帯電話について「あるべき論」が充満してきているのを危惧しています。もともと携帯電話は「PCがうまく使えない人でも、携帯電話で利用すればおもしろいよ」といった感じではじまったのですが、今では作り手側が型にはまってしまっているとは思います。

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