どうなるマイネットジャパン--ニュースの価値判断を必要とする上原氏

岩本有平(編集部)2007年10月02日 21時03分

 ソーシャルニュースサイト「newsing」を運営するマイネットジャパンの代表取締役社長である上原仁氏。その上原氏のブログの内容に注目が集まっている。

 上原氏は10月1日付けのブログでnewsingについて「おれは低俗なニュース好きじゃないんだよね。特にあったかなかったかもわからないような芸能ニュースもどきでアフィとかランキングとかに誘導するようなのはマジ気分わるい。このまま低俗なネタしか集まらないサイトになるんだったら一旦閉じようか。」と発言。この記事がnewsingにピックアップされ、newsingへのコメントやソーシャルブックマーク、ブログを通じてユーザーからさまざまな意見が集められ、「炎上」している。

 上原氏は、ブログに書いた内容について「言い訳はない。プライベートな上原仁自身の発言」とした上で、サービスを運営する立場として「軽率な発言であった」と反省する。また、ブログ上にも謝罪のエントリーを書き込んだ。

 この発言の背景には、サービス開始から1年以上を迎えたnewsingが広くユーザーに利用されるようになったことがある。

 上原氏にはnewsingのランキング上位になれば相当数のトラフィックが期待できることから、アフィリエイトや情報商材の購入を誘導する、いわゆる「釣り」のためのサイトが増えてきたことへの不快感がある。また、そういったサイトが芸能ニュースなどを掲載し、さらに卑わいなタイトルでユーザーを誘導するケースも増えてきた。「別に芸能ネタが悪いという訳ではない。しかし卑わいな言葉がタイトルに並ぶことに対して『低俗』と言ってしまった」(上原氏)。

 今回の件をきっかけにマイネットジャパンでは、newsingのランキングにおける加点方法を変更している。今まではピックアップされた記事をクリックするたびに1ポイント加算、○×投票とコメント記入で5ポイント加算していたシステムを、記事クリックで0.5ポイントの加算、○×投票で2ポイント、コメント記入で4ポイントとした。なお、記事のピックアップ時に加算される2ポイントは今まで通りとなる。加点方法の変更により、記事を読んでからのアクションが重要となるため、価値のある記事が上位にランクインすることを期待する。

 今後のサービス運営に対しては「やめる予定はない」とした上で「newsingについてはやりたいことが70件以上ある。だが最初にやることは、『価値がないニュース』をユーザーが判断できる仕組みだ」とし、あくまでユーザー主体で健全なコミュニティを形成することが最優先であることを説明した。

 上原氏の記事についてnewsing上でつけられたコメントは56件(記事執筆時)。同氏は自身のブログにて、コメントしたすべてのユーザーに対して、コメントへの返信を続けている。

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