優越感に浸りたかった--マンガをWinnyにアップロードした17歳など3人が逮捕

 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)によると、京都府警生活経済課ハイテク犯罪対策室と五条署は5月18日、17歳の少年など3人を著作権法違反の疑いで逮捕したと発表した。

 著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで逮捕されたのは、東京都足立区の高専生である少年A(17歳)、岩手県盛岡市のアルバイト男性B(26歳)、大阪市大正区の会社員男性C(29歳)の3人。この3人は、週刊少年漫画誌に掲載された漫画をスキャンした画像ファイルを、ファイル交換ソフト「Winny」を通じて権利者(漫画家)に無断でアップロードし、送信できる状態にしていた。

 少年Aは2月15日から4月5日、集英社が出版する「週刊少年ジャンプ」に掲載された漫画作品を権利者に無断でアップロードしていた。この少年は、漫画誌が発売される前週の木曜日に漫画をアップロードしており、漫画が早く手に入ることを自慢したかったと供述している。

 男性Bは2月14日から4月3日、小学館が出版する「週刊少年サンデー」に掲載された「史上最強の弟子ケンイチ」2話、「金色のガッシュ!!」2話、「ブリザードアクセル」2話の計6話の漫画作品を権利者に無断でアップロードしていた。男性は、早くアップロードすることで優越感に浸りたかったと供述している。

 男性Cは1月31日から4月5日、小学館が出版する「週刊少年サンデー」に掲載された「あいこら」2話、「絶対可憐チルドレン」の計3話の漫画作品を権利者に無断でアップロードしていた。男性は「注目を浴びたかった。また、たくさんダウンロードをさせてもらっていたので、『お返し』にアップロードをした」と供述している。

 3人とも、Winnyを通じて権利者に無断でアップロードし、不特定多数のインターネットユーザーに対して送信できるようにしていた。3件とも、京都府警の捜査員がサイバーパトロール中に男性らの違法アップロード行為を発見し、ACCSおよび出版社を通じて著作権者へ告訴意思の確認を行った。

 出版社や漫画家は、創作活動を脅かす極めて悪質な行為であると判断し、今回は6人の漫画家が代表となり、少年Aら3人の行為について告訴している。

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