同氏は、「われわれは、やろうとすることを明確にするため『検索、広告、アプリ』というフレーズを利用していくつもりだ。そこには、インターネットにあるデータをベースにして新しいアーキテクチャプラットフォームに移行する大きなチャンスが広がっている」と語っている。
Googleは、Microsoftがデスクトップ向けに販売するソフトウェアに取って代わるソフトウェアを無償でオンライン提供することでMicrosoftの核であるデスクトップビジネスを狙っている、と見られている。ただ、Googleはこの見方を否定している。いずれにせよ、MicrosoftはGoogleの行動に刺激を受けて自社のウェブサービス強化に乗りだしたが、この取り組みはまだ成果をあげていない。
質疑応答ではある株主が、業界で圧倒的シェアを持ち嫌われるベンダーという意味でGoogleが次のMicrosoftになりつつある、との批判に対する同社の見解を求めた。Schmidt氏はこれに対し、「われわれはユーザーの意見に耳を傾けて判断を下す。ユーザーのデータをだまし取らないことも確約している」と語った。
この話題は記者会見の席で出たが、Schmidt氏からは、ここ数年のGoogleに対する一部の批判の辛辣さには驚いている、とのコメントもあった。同氏は「われわれの立場を考えれば非難はされるだろうし、批判は健全なことだ。これにより会社は強くなれると思う。立場を考えればしょうがない。これまでいろいろな立場にいたし、この立場も受け入れる」と語っている。
Googleの共同創業者であるLarry Page氏によると、Microsoftのようなプロプライエタリなソフトウェアではなく自由に修正し利用可能なオープンソースソフトウェアを利用する同社の手法は誠実さの証拠だという。
同氏は、Googleが規模を拡大し、もっと成功も収めるようになれば、「人々がこのようなことを考え始めるのは自然なことだ。われわれが他人のサイトで広告を出すときは、パートナーに高い利益分配を行うよう呼びかけている。学術活動のようなものが発端となってオープンソースで大きく成長を遂げてきたことには満足している。われわれには、世界をもっと良くするためにいろいろなことができると思っている」と語っている。
Schmidt氏にとっての最大の悩みは、ビジネス規模の拡大と、コンセンサス主導で「創造的な協調文化」のメリットを失わずに成長していくことだという。同氏は製品面から見た最大の成長機会としてモバイルおよびローカル検索を挙げている。
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