B・ゲイツ氏、マイクロソフトの広告ビジネスについて語る - (page 2)

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年05月09日 10時25分

 Yahooの元幹部で、現在はMicrosoftのLive Labsを指揮するGary Flake氏は、「もう大詰めに入っているとの考えはバカげている」と語っている。Live Labsはインターネットのコンテンツや広告に関する新しいアイデアの実験している。

 Microsoftは、巨大イメージをスクロールする「Seadragon」技術が、小さい広告にパンフレットや製品カタログをすべて収めてしまう新しいタイプの広告を可能にする様子を説明した。平均的なブラウザでは小さい広告しか見えないが、広告に興味を持った潜在的な購入者は、詳細な写真を拡大表示させ、詳細な製品仕様まで見ることができる。Flake氏によると、Microsoft社内ではこれを「無限ズーム広告」と呼んでいるという。

 Flake氏はインタビューで、「これはかなり信じがたいことだ。これまでの概念では、限られた場所に固定スペースがあって、そこを調べて拡大表示などをしていたが、1つの広告が実際に製品カタログと同じ量の情報を持てるようになった」と語っている。

 また、このような広告の方が目障りではないかもしれない。Flake氏は、「これは、ユーザーに迷惑をかけないように表示できる。詳細を見ようとして初めて見られるものなので、ユーザーにとっては素晴らしいことだ」と語っている。

 しかし、異なるタイプの広告に適応するには広告ビジネスの転換も多少必要だ。同氏は、「クリック操作がなくなる。クリック単位の課金が発生しなくなる。ズーム単位での課金や注目単位での課金など、何かほかのものが必要だ」と語っている。

 Flake氏は8日、Microsoftの写真技術「PhotoSynth」を広告に利用する潜在的な方法についても説明する予定だ。これは、同じ場所で撮影した複数のデジタル写真から3Dイメージを作成する技術。Microsoftはこれまで、同ソフトウェアで観光スポットを動き回るデモを行ってきた。しかしFlake氏によると、同技術は店舗の再現にも利用できるという。

 Flake氏は今日のウェブと仮想世界の「Second Life」の使い勝手に関連づけて、「ジョークだが、われわれはこれを『One and a Half Life』と呼んでいる」と語った。

 Flake氏が話をしたパートナーの多くは、既存の電子商取引オプションよりもっと没入できるものを望んでいたが、彼らはSecond Lifeが本当に長く存続する電子商取引オプションだとは思っていなかったという。Flake氏は、「Second Lifeに店舗を出すことについてはさまざまな意見があった。体裁が良さそうなので試してみようか、という程度だ。彼らにはこれが生み出す利益について期待も野望もない」と語っている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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