マイクロソフト、Windows Live ガジェットで開発者に広告収入も - (page 2)

鳴海淳義(編集部)2007年04月04日 12時35分

 地図情報のプラットフォーム「Virtual Earth」は、建物などの3D表示、斜め45度から見れる「Bird's eye view」、自動車ルーティング機能、そして手軽なマッシュアップが売りだ。マイクロソフトが日本で提供する「Live Search 地図検索」にも利用されているが、同じように誰でもこれを活用して独自サービスを公開することができる。

Windows Liveシアトルの観光地「Space Needle」をBird's eye viewで眺める

 マイクロソフトの強みは「サービスだけでなく、プラットフォームを持っていること」であるとオンラインサービス事業部 サーチチームプロダクトマネージャーの川岸達之氏は語る。このため容易なマッシュアップが可能となる。Live Search 地図検索では、スポットにプッシュピンを表示させる機能やプッシュピンの保存・共有機能が利用できるが、これらはすべて検索サイトではなく、Virtual Earthに実装されている。

 開発者向けサイト「Virtual Earth Interactive SDK」は英語版ページのみだが、実際に動くサンプルコードや関数リファレンスが置いてあり、Virtual Earthの機能を簡単に自サイトに導入できるようになっている。単にVirtual Earthの地図を表示するだけでなく、プッシュピンをつけたり、お気に入りスポットを公開したり、自動車ルートを表示するといった機能が利用可能だ。

 川岸氏は他社の地図サービスに対する差別化のポイントとして、プラットフォームであるため誰でも利用できる点を強調した。外部ユーザーに提供するサービスのほか、社内で利用する営業用ツールなどにも応用できるという。

 海外ではすでに多くの企業がこのプラットフォームを利用してサービスを提供している。不動産業会社のJohn L. Scott Real Estateはサイト内の物件情報を、WESTIN Hotelはホテルの周辺情報をVirtual Earth上に配置。FordやHarley Davidsonはお薦めのドライブポイントをユーザー同士で共有できるようにしている。これらのサイトを閲覧する際には、IEの言語を[en-us]に設定する必要がある。

Windows Live不動産サイト内の物件情報にVirtual Earthを利用

 3Dデータが提供されている地域は現在、アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストラリア、メキシコ、カナダの1部のみ。日本も3D表示に対応予定だが、地図の画像は飛行機から撮影していることから天候の問題もあり、具体的な日程は未定とのこと。今後はSDKも日本語化する予定だという。

 Windows LiveとVirtual Earth。どちらもソフトウェア開発者を強く意識したプラットフォームとなっている。マイクロソフトは開発者を積極的に巻き込むことで、WindowsというOSの上で培ってきたエコシステムをウェブ上でも実現させたい考えだ。

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