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Gmailとの連係機能も搭載--Thunderbird 2正式版は3月末に公開予定

2007/03/12 08:18
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 有限責任中間法人のMozilla Japanは3月9日、オープンソースの次期メールクライアントソフト「Mozilla Thunderbird 2」の正式版を3月末にもリリースすることを明らかにした。現在はベータ2版が公開されており、3月12日の週の後半には製品候補(Release Candidate)版を公開する予定としている(ダウンロードはhttp://getthunderbird.jp/から)。

 今回のThuderbird 2では(1)タグによるメッセージの整理、(2)フォルダビューの選択、(3)メッセージの表示履歴、(4)ウェブメールサービスの簡単セットアップ、(5)オフライン状態への自動切替、(6)拡張機能とテーマのためのアドオンマネージャ――が新機能として追加されている。

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 (1)は、従来のThunderbirdに搭載されていたラベル機能を拡張して、メッセージにユーザーがたとえば「重要」「完了」といったキーワードを自由につけられるというもの。これまでのラベルは5つまでだったが、今回のタグでは無制限につけられるという。また、ラベルでは、メッセージに1つしかつけられなかったが、今回のタグは、メッセージに複数付けることができる。

 Thuderbird 2の特徴についてMozilla Japan技術部の吉野公平氏は、「メッセージのより効率的な管理ができるようになっている」と解説する。(1)のタグによるメッセージ整理は、そうした視点で追加された新機能だが、(2)も同様の視点に立ったものだ。

 メールクライアントでのメッセージ整理の基本としてフォルダによる整理があるが、この方法では、フォルダの数が増えるほど、目的とするフォルダを探すまでに時間がかかることになる。Thuderbird 2では、こうした問題を解消するために、「未読フォルダ」「お気に入りフォルダ」「最近使ったフォルダ」ビューを搭載している。これによって、必要なフォルダだけを切り替えて表示して、目的のメッセージにより速くたどり着くことができるようにしている。

 (3)のメッセージの表示履歴もまた、メッセージを効率的に管理することで「ユーザーの生産性を向上させる」(吉野氏)ことを目的に搭載された新機能だ。この機能は、ウェブブラウザの表示履歴を「戻る」「進む」で操作するのと同じ感覚で、Thunderbird 2のツールバーにある「戻る」「進む」で、メッセージの表示履歴をたどれるようにしたものだ。「直前に見たメッセージが別のフォルダにあっても“戻る”ボタンで簡単に戻れるようになっている」(同氏)。

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 新機能の(4)は、Googleの「Gmail」、Appleの「.Mac」のユーザーならば、ユーザー名とパスワードを設定するだけでThunderbirdから自分のアカウントへアクセスできるというもの。ポート番号やセキュリティオプションなどのサーバの設定をする必要がないのである。

 この機能に関連して、これまで「フラグ」と呼ばれていたメッセージの分類用マークを「スター」にしたり、返信メッセージを「送信済みトレイ」ではなく返信元メッセージと同じフォルダにスレッドとして保存するオプションを追加するなど、「Gmail」の操作性を一部取り入れているという。

 (5)のオフライン状態への自動切替は、ネットワークへの接続状況によって、オンライン・オフラインの状態が自動的に切り替わるようになっているというものだ。なお、この機能が搭載されているのはWindows版とLinux版のみになる。

 (6)の拡張機能とテーマのためのアドオンマネージャは、拡張機能とテーマを集中管理するためのものであり、拡張機能やテーマのインストールや更新、削除、使用・不使用は、アドオンマネージャを通じて管理することになる。

 これらの新機能とは別に、改良された主な機能としては、メッセージ内検索、検索フォルダなどが挙げられる。

 これまでのThunderbirdではメッセージ本文の検索はダイアログで表示されていたが、Thunderbird 2では「メッセージ内検索バー」に統合されている。Firefoxと同じように、メッセージ本文の表示やスクロールを中断せずに、スムーズに検索できるという。また、検索された言葉は強調表示されるようになっている。

 Thunderbird 2の改良された検索フォルダでは、簡易検索や詳細検索の条件を「検索フォルダ」として保存しておくことができるようになっている。たとえば「3日以内に受信したメッセージ」や「タグがTo Doのメッセージ」など、よく利用する条件を検索フォルダとして保存することができるのである。Thunderbird 2では、検索フォルダの内容をキャッシュして、性能を向上させているという。

 Thunderbirdといえば、フィッシングや迷惑メール(スパム)などへの対策機能をいち早く搭載したことで知られているが、今回のThunderbird 2のスパムフィルタでは、「日本語の学習機能を向上させている」(同氏)という。このスパムフィルタは企業やISPから提供されるスパムフィルタとの併用も可能だ。

 Mozilla Japanを含めたMozillaプロジェクトが開発するソフトといえば何よりもウェブブラウザ「Mozilla Firefox」が有名だ。それに対してThunderbirdは「影が薄い存在」(Mozilla Japan代表理事の瀧田佐登子氏)。このことについて瀧田氏はこのように語る。

 「メールのコア技術やプロトコルは生まれてからほとんど変わらない。そんななかでメールクライアントソフトのメーカーも、ウェブメールサービスの隆盛に押されてか元気がない。ウェブブラウザの世界では、その上で何をどのように動かすかという点で華やかさがある。対するメールクライアントソフトは地道にユーザーインターフェース(UI)を改善していくしかない」

吉野氏 Thunderbird 2の特徴を説明するMozilla Japan技術部の吉野公平氏
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