米特許商標庁、ダイナミックウェブページ関連特許を再審査へ

文:Anne Broache(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年01月30日 15時46分

 米国の特許審査官が、論議を呼んでいる2件の特許の再審査に乗り出す構えを見せている。これらの特許に対しては、検索サイトやEコマースサイト、その他多くのサイトで広く利用されているダイナミックウェブページのシステムが利用不能になる恐れがある、との批判の声が上がっていた。

 米国特許商標庁(US Patent and Trademark Office:USPTO)は先週、Public Patent Foundation(PUBPAT)に宛てた書簡の中で、再審査の実施を発表した。PUBPATは2006年11月にUSPTOに再審査を要請した。PUBPATは、フリーソフトウェアや、オープンソースソフトウェアの支持者がディレクターに含まれている公益団体。

 問題となっている2件の特許は、米国特許5894554号と6415335号だ。この2つの特許は、ダイナミックウェブページの生成リクエストを管理するためのシステムや手法をカバーしており、ユーザーの入力内容に基づいてページをカスタマイズするサイトに影響している。非常に多くのウェブサイトでこのダイナミック処理技術が何らかの形で使用されており、PHPなどのプログラミング言語を通じて利用されている場合が多いのである。

 この2件の特許は、1996年と1999年に、テキサス州に拠点を置くEpicRealm Licensingと呼ばれる企業が申請した。この企業は、かつてはウェブサイトのパフォーマンスを向上させるサービスを提供していたが、現在の収入源はもっぱら特許侵害で提訴した企業からの和解金やライセンス料だと非難されている。

 EpicRealmは先週、同社が保有するダイナミックウェブサイトに関する2件の特許を侵害したとして、多数のオンラインベンチャー企業の運営企業であることを自称するVariousを連邦裁判所に提訴した。EpicRealmは2005年から、10社以上のオンライン企業を相手取り、2件の同様の訴訟を提起した。同社に提訴された企業の中には、EコマースサイトのeHarmony.comとFriendfinder.com、システム手帳の専門企業FranklinCovey、健康食品販売のHerbalife、自動車ガラス修理業のSafeLiteなどが含まれていた。これらの訴訟は、テキサス州東部地区連邦地方裁判所に提起された。この裁判所は、特許権保有者に有利な判決を下すことで知られている。

 EpicRealmの代理人を務めるKevin Meek弁護士は、問題の2件の再審査を行うとのUSPTOの決定は、現在係属中の裁判には何ら影響しないとしている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ

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