平田氏は「新バージョンでは目に見えない改良も多い」と語る。平田氏は製品の国際化や再構築速度の向上、そして指定日投稿機能とアーカイブの削除機能について触れた。
国際化というのは3月に発表した開発体制のグローバル化のこと。新体制を受けてMovable Typeのプログラムコードは国際化された。これまでのように英語版が出てから、それを日本語にローカライズするのではなく「国際版が出ればそれで終わり」(平田氏)という形になっている。国際化されたのはプログラム本体だけではない。これまでは英語版のまま提供することが多かった標準添付のプラグインもMovable Type 3.3では、ついに日本語化されている。
再構築処理も最適化されて速度が向上した。平田氏は「実行するマシンなどの環境にもよって結果が違うので具体的数値で比較する事はできない」としながらも、「3.2よりもかなり速くなった」としている。
指定日投稿機能とは、書いたブログ記事を即時公開ではなく、指定した日時に公開する機能だ。これまで同機能はUNIXのcronというプログラムを使っており「UNIXの管理者権限の設定が必要だったが、新バージョンではこの機能を独自にMovable Type側で実現している。平田氏は「今後はこれを利用して定期的に処理を行なうようなプラグインも開発できるのでは」という。
アーカイブの削除とは実際の記事データの削除のこと。これまでのMovable Typeでは記事を取り下げようと、メニューを使って記事状態を「未公開」に切り替えても実際には記事のファイルが残ってしまっていた。新バージョンではブログの再構築時に、これを自動消去するようになった。
質疑応答では携帯電話対応などについての質問もあがったが平田氏は「そうした要望は多いが、開発体制のグローバル化にあわせて、日本の要望だけでなく、米国側との体制をあわせた上で、新機能を検討する必要がある」と述べた。
関氏は「我々自身がMovable Typeに組み込む以外にパートナーが提供するプラグインやテンプレートを使う手もある」とし「個々の市場のニーズには、こうしたパートナーとの協力体制の元で応じていくのが理想」との見解を示した。Movable Type 3.3と同時に発表された日本語版プラグイン・ディレクトリーも、「個人ユーザーはもちろん、開発者コミュニティや企業ユーザーにもメリットが還元されるもの」とした。
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