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グーグルの「Writely」買収で浮き彫りになったWeb 2.0ブームの実状
Googleが先ごろ、ウェブベースのワードプロセッサを開発するごく小さな企業を買収したことで、現在増加中のいわゆる「Web 2.0」関連企業が脚光を浴びているが、これらの企業のなかには、生き残りをかけ--あるいはGoogleに次の買収されることをねらって、悪戦苦闘しているところもある。
Googleは米国時間9日、ウェブベースのワードプロセッサ「Writely」を開発するUpstartleの買収を認めた。
Upstartleは社員数もごくわずかで、買収規模も大きくはないが、Googleのこの動きには、同社がウェブベースの生産性アプリケーションに関心があることを一段と浮き彫りにする重要な意味がある。これらのオンラインアプリケーションには、圧倒的なシェアを持つMicrosoft Officeに取って代わる可能性があると見られている。
次の買収対象となるウェブ関連の新興企業を正確に予想するのは難しい。しかし、Googleや、Yahoo、America Online、MicrosoftのMSN事業部などのライバル各社は、製品/サービス補完のために規模の小さなニッチ企業や製品を買収し続ける、というのがアナリストや起業家の予想だ。
RedMonkアナリストのStephen O'Grady氏は、「一般的なパターンは、大企業が他社に技術革新を任せるというものだ。小さな企業は、大企業に見られる制約の外側で、革新的な技術を機敏に生み出すことができ、そして(大企業に)買収されていく」と述べている。
今回の買収を受け、Googleの将来に向けた計画をめぐる憶測も再燃し始めた。観測筋によると、Writelyのような文書作成サービスは、オンラインストレージを提供する「GDrive」などのGoogleのプロジェクトを補完できるという。
同社は、Writelyのサービスによって何を目指すのかを明確にしていない。Writelyは、「Web 2.0」という呼び名でよく一括りにされるサービスの1つだが、こうしたサービスの数はますます増えている。
正確な定義はないが、Web 2.0はオンラインでのコラボレーションや情報共有を可能にするWebサービスを指すのが一般的だ。静的なウェブページを主体としていた第一世代のサービスとは対照的に、Web 2.0に属する各種のアプリケーションはインタラクティブ性が高く、ネイティブのデスクトップアプリケーションに近い操作性を提供している。
ウェブアプリケーションの分野では、一般ユーザーや小規模な企業をターゲットにしたWebサービスがここ2年で爆発的に増加している。これらのサービスの多くはまだベータテスト中だが、その分野や企業は以下のように多岐にわたっている。
・オンラインカレンダー:最も活発な動きを見せる分野の1つで、「30 Boxes」「CalendarHub」「Trumba」「Joyent」「Kiko」「Planzo」「Spongecell」などがサービスを提供している。
・生産性アプリケーションスイート:「HyperOffice」「gOffice」「ThinkFree」などが本格的なバンドルアプリケーションを提供している。
・電子メール/コラボレーション:「Goowy」「Zimbra」「Meebo」(ウェブベースのインスタントメッセージング)、および「Jotspot」(Wikiのホスティングサービス)などがある。
・プロジェクト管理/パーソナルオーガナイザー:「AirSet」「37Signals.com」「Zohoplanner」「Stikipad」
・マルチメディア・ソーシャルソフトウェア:人気の高い写真共有サービス「Flickr」や「Riya」(写真検索)、「You Tube」(ビデオ共有)、「Podbop」(楽曲ポッドキャスト)などのサイトがある。
Web 2.0関連企業が突然ブームになったのはなぜだろうか。この問いに対して、投資家やアナリストらは、技術とビジネスの両面で関連する理由がいくつかあると指摘している。
まず、高速インターネット回線を利用する人が増え、写真や楽曲、ビデオの共有アプリケーションが無理なく利用できるようになったことが挙げられる。また、Webサービスの基盤ソフトウェアもアップグレードされ、2年前に存在していた技術的な障壁も低くなっているという理由もある。
さらに、「AJAX(Asynchronous JavaScript + XML)」と呼ばれるプログラミングテクニックを使うウェブ開発者が増えたこともある。AJAXの利用により、サーバからの情報を自動的に更新できるインタラクティブなウェブページやサイトが生まれた。これにより全体的にユーザーエクスペリエンスが改善していると複数の開発者らが指摘している。
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