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iTunesに挑むオープンソースソフトウェア「Songbird」
Rob Lordはデジタル音楽業界でいくつもの実績を残してきた人物だが、同氏が新たに設立したオープンソース関連の企業は、Apple Computerの「iTunes」ソフトウェアを、Microsoftの「Internet Explorer」に喩えるというやり方で大きな論争を巻き起こしている。
Lordが設立した社員5人の新会社には「Pioneers of the Inevitable」という野心的な社名が付けられている。同社は、Firefoxウェブブラウザとほぼ同じオープンソース技術を基盤にする「Songbird」と呼ばれるデジタル音楽用ソフトウェアを開発しようとしている。
Songbirdの最初の技術プレビューは来年はじめに公開されると見られているが、同ソフトウェアの開発者らは、コンピュータのハードディスク内にある楽曲だけでなく、現在増加中のウェブベースの音楽配信サイトとも連動する楽曲再生ソフトウェアをつくりたいと考えている。独自のiTunes Music Storeとしか連動しないiTunesの弱点はそこにあるとLordは主張する。
「AppleのiTunesは、Microsoft.comドメインのウェブサイトしか閲覧できないInternet Explorerのようなものだ」とLordは言う。「Appleのことは大好きで、ユーザーエクスペリエンスの点で先べんをつけたことには満足しているし、感謝もしている。しかし、市場の成熟にともないアーキテクチャが変化することは避けられない」(Lord)
Appleの関係者はコメントを控えている。
音楽関連のソフトウェアやサービスがハードディスクからウェブへと移行しつつあることは否定し難い。しかし、Songbirdが完成時に「MP3版Firefox」となるには相当な努力が必要になる。
実際にアナリストらは、AppleやMicrosoft、RealNetworks、Yahoo、ソニーなどの各社が音楽再生用ソフトを提供しているなかで、新しいデジタルジュークボックスが本当に必要かどうかを疑問視している。
NPD Groupがまとめた米国市場に関する統計によると、PC用楽曲再生ソフトのシェア1位はMicrosoftのWindows Media Player(45%)で、第2位がAppleのiTunes(17%)となっており、そのほかは大きく離されているという。
こうした状況にもかかわらず、Lordには業界を立ち止まらせ、注目させるだけの経歴がある。同氏は、MP3ブーム以前からあるオンライン音楽サイト「Internet Underground Music Archive」の共同創設者であり、また「Winamp」を生み出したNullsoftに最初に参加した社員の1人でもある。また最近では、自ら設立した新興企業MediacodeがYahooに買収されたことを受け、同社の楽曲ソフトウェア/サブスクリプションサービス立ち上げに際してプロダクトマネージャを務めていた。
Songbirdはリリース前から大きな話題を呼んでおり、外部のブログや同社のウェブサイトにさえ、同ソフトウェアに批判的な立場の人間とそれを擁護する人間の意見が入り乱れ、蜂の巣をつついたような騒ぎになっていた。
同社のウェブサイトに掲載されたスクリーンショットを見ると、SongbirdがiTunesのスタイルを真似てつくられていることがよく分かる。Appleの忠実なファンからは、すぐに両者の類似を嘲笑する声が上がったが、これらのファンの指摘によると、メディアコレクションのブラウズ用に3つの枠を持つソフトウェアについてAppleは特許を取得しているという。
Songbird(のプレビュー版)がリリースされるまで、この点が実際に問題になるかどうかは判断しがたい。しかし、Lordはその点を問題にするのは的はずれだと述べている。
同氏によると、iTunesが音楽コレクションのブラウズ用として優れたインターフェースを備えているのは事実だが、しかしSongbirdは特定のインターフェースに限定されないという。Songbirdは、開発者がウェブページのコードを書く際に利用するのと同じシンプルなツールを使ってアプリケーションの見え方を変更することが可能な技術をベースにつくられており、きわめて柔軟性に富んだものになるという。
ただし、Pioneers of the Inevitableには実際的な人間が揃っていることから、もし何らかの法的リスクがあるとなれば、同ソフトウェアの基本となるインターフェースを変更すると、Lordは述べている。
SongbirdはXML User Interface Language(XUL)を使って書かれているため、ユーザーが独自のルックスを作り出せるほか、音楽配信サービスや開発者らが独自のプラグインを作成し、機能を追加したり、自社のデジタルダウンロードサービスを直接利用できるようにすることも可能になる。
このため、ユーザーは自分のPCのハードディスクに保存された楽曲のほか、RealNetworksのRhapsodyのようなウェブベースのサブスクリプションサービスやMP3Tunesのようなオンラインの音楽保存サービスにある楽曲を組み合わせてプレイリストをつくることも可能になる。Pioneers of the Inevitableでは同ソフトウェアをPCやMac、Linuxマシンにも簡単に移植できるようにしていく予定だ。
LordはSongbirdの開発がまだ始まったばかりである点に注意を促している。来年前半にリリース予定のバージョンは、Mozillaの技術を使ってメディアプレイヤーがつくれることを示すデモ版となる。また、現在出回っている音楽用ソフトウェアに搭載されているような先進的な機能は、今後開発が進むなかで追加されていくと同氏は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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