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次のキラーアプリは「カレンダー」--「When 2.0」カンファレンス開催

2005/12/08 11:38
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 非常に多くの技術者が、紙のカレンダーを根本からつくり変えることで、多忙な人々の時間管理に手を貸したいと考えている。

 これは、カリフォルニア州パロアルトで開かれた「When 2.0」というカンファレンスの会場で受けた印象だ。同カンファレンスでは、MicrosoftやYahoo、IBM、Googleといった大手企業のほか、複数の新興企業の幹部らが、次のキラーアプリとなり得る技術について議論を交わした。若干の意外性を秘めたその技術とは、デジタルカレンダーだ。

 このカンファレンスで取り上げた優先事項のなかには、ユーザーが行おうとしている5つの打ち合わせのほかに、子供のサッカーの試合についても、予定も思い出せるようにすることも含まれている。

 Microsoft Outlookのプログラムマネジャー、Hans Bjordahlは、あるパネルディスカッションの中で、「時間管理は、紙ベースの世界から電子の世界へと大きな変化を遂げている。過去12年間の電子メール(への移行)の歴史と似ている」と述べ、自らをMicrosoftの「ミスター・カレンダー(calendar guy)」と表現した。

 「その変化の波に乗る非常に大きなチャンスがある」(Bjordahl)

 確かに、デジタルカレンダーはかなり以前から存在した。90年代末には、Microsoftの人気メールソフト「Outlook」に基本的なカレンダー機能が搭載され、その機能は現在も存続している。またYahooは、同社のウェブサイトで高性能なオンラインサービスを運営している。しかし、Microsoftも他の企業もデジタルカレンダーの大幅な改善を加えてはいない。その代わりに、これらの企業はここ数年、インターネット上で最も人気の高いアプリケーションである電子メールの機能強化に力を入れている。

 しかし、Bjordahlらの説明によると、こうした状況にも変化が見られるという。その証拠に、大手ポータル各社や各ソフトウェアメーカーから新たな技術が次々に生まれている。たとえば、Microsoftは2006年にリリース予定の「Outlook 12」で、カレンダー機能の大幅な機能向上を図ることになっている。またYahooは先月、イベント情報カレンダーサイトの「Upcoming.org」を買収した。一方、Googleでもまもなくオンラインカレンダーサービスを投入するとみられている。さらにIBMのAlmaden Research Labでは、連絡先--イベント--ネットワーキング機能を併せ持つ高性能なプログラムを開発している。

 一方、Yahooなどのポータルも新興企業との競争にさらされている。

 一般的なオフィスには、ネットワークベースのカレンダーが導入されており、それを使って社員同士がスケジュールを共有したり、グループイベントを企画したり、互いに予定を通知し合えるようになっているが、だとすれば一体どんなビジネスチャンスがあるのかという質問に対し、IT企業の幹部らは、いくつかのビジネスチャンスが存在するが、それと同時に標準プロトコルの構築などの課題もあると指摘した。

 たとえば、消費者には、家族用カレンダーと仕事用カレンダーを共有/同期化したり、誰がどのイベントを見るのかといったプライバシーのコントロールを維持するための有効な手段がまだない。また、あるカレンダーの情報を携帯電話やPDA、さらに他のPCに送るにも困難が伴う可能性がある。たとえば携帯電話には、グラフィカルなインターフェースの機能が限定されるなどの問題がある。

 YahooのRaymie Stataという幹部は、あるパネルディスカッションの中で、グループイベントを企画するサービスへのwiki機能の追加を、他の未開拓分野の1つとして挙げた。

 労働生産性の向上や社員同士の連携機能の強化も最重要課題といえる。MicrosoftのPavel Curtisは、現在同氏が開発に取り組んでいる新しい生産性ツールについて説明した。Curtisは、Microsoftが3年ほど前に買収したグループ会議用ソフトウェアの開発元、PlaceWareの創設者だ。Curtisが現在開発を進めている製品は、職場の同僚のグループが、Word文書、プレゼン用の資料、プロジェクトの予定を容易に編集できるようにするためのものだという。

 今回の「When 2.0」カンファレンスでは、「時間」およびそれを様々なサービスやアプリケーションとどう関連付けるかが中心的なテーマとなっていた。Open Source Applications Foundation(OSAF)会長のMitch Kaporは、このテーマに関する既存の事例から導き出した1つの例として、タスクやイベントの「タイムスタンプ機能」について語った。これは、タスクやイベントに時間的な注釈--たとえば、開始時間と終了時間、時間的構成、メモなどを付加するというものだ。Kaporによると、まもなくリリースされるオープンソースのスケジュール管理(PIM)ソフト「Chandler」(開発コード名)には、こうした機能が追加されるという。ただし、同氏はその詳細を明らかにしなかった。Chandlerには、カレンダー、電子メール、連絡先の管理、タスク管理、メモ、IMの機能が統合されている。

 Kaporは「スケジュールとカレンダー」と題されたパネルディスカッションの中で、「これはまず実験的なものになるだろう・・・まだ誰もこれを行なうための優れた方法を見出していない」と語った。

 Microsoftの最高技術責任者(CTO)Ray Ozzieは、1日の大半を複数の作業を同時に処理しながら過ごしているという。同氏は、自宅のカレンダーについて、「家内との連絡のやり取りや仕事のスケジュールの維持/管理を行なうのに便利な場所」だとした。Ozzieは毎朝、仕事のスケジュールをプリントアウトしている。「その紙に、その日行なわれる会議についての注意事項をメモしている」(Ozzie)。つまり同氏は、後から注意事項を書き留めなくてはならない。

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