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米国で広汎なネット課税の可能性浮上

2005/01/31 19:52
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 米議会で大きな影響力をもつ委員会が、もともと米西戦争の戦費を賄うために導入された税金を引っ張り出し、すべてのインターネット利用やデータ通信にこの適用を拡大できることを示唆する爆弾発言を行った。

 米国の税法策定に深く関与する「税制に関する共同委員会」は、米国時間27日に発表した報告のなかで、通信に対して3%の課税を認める法律を改訂し、「エンドユーザー向けのあらゆるデータ通信サービス」に適用できるとの考えを示した。この意表を突いた提案は、ブロードバンド、ダイヤルアップ、光ファイバ、ケーブルテレビ、携帯電話、DSLなど、すべてのサービスが対象としたもの。

 現在、この3%の課税は従来からの固定電話サービスにのみに適用されている。しかし、さまざまな技術の統合が進み、固定電話の利用者が減少している。そのため、同委員会は、登場から100年あまりを経たこの法律の適用範囲を拡大し、新たな技術にも課税することは理にかなっているいるとする結論を示した。米議会がこの適用範囲拡大を承認すべきかどうかについて、同委員会は態度を明らかにしておらず、単に「選択肢の1つ」だと述べている。

 「従来の通信だけではなく、Wi-Fi接続を通じてVoIP通話ができるような携帯電話もつくられている。IPベースの通話サービスが普及するなかで、音声通話とデータ通信を区別する方法がなくなる可能性がある」(同委員会の報告)

 この報告に先だって、米国税庁(IRS)や財務省でも、米西戦争の戦費調達を目的とした法律の解釈を見直し、「電話やそれに準じたコミュニケーション」に使われる「技術の変化を反映」させる方法を検討していることを明らかにしていた。MicrosoftやIntel、SkypeなどのIT企業はIRSに対し、昨年9月の書簡のなかで、「同法による課税をVoIPサービスに適用するようないかなる試みも慎む」よう求めていた。

 これに対し、今回、税制委員会が発表した改革案では、課税の対象がVoIP以外にも拡大されている。「同税法の対象をあらゆるコミュニケーションに拡大するには、インターネットアクセスや帯域容量、ケーブルテレビや衛星テレビ回線を通じたデータ送信への課税が必要となる」(同報告書)

 米国議会は1898年に、米西戦争の戦費調達のために1通話あたり1セントを課税するいわゆる「贅沢税」を施行した。当時の電話普及率が米国全体をあわせても数千回線にすぎなかったからだ。この税法は1902年にいったん無効となったが、第一次世界大戦の戦費調達を目的に1914年に再び施行され、その後1990年になって3%の課税が定常化した。

 今回発表された報告書「Options to Improve Tax Compliance and Reform Tax Expenditures」には、税法全体を幅広く見直し、最大で4000億ドルに上る連邦政府の収入増をねらった数多くの提案が示されている。こうした提案のなかには海外企業に対する課税の改革なども含まれている。

 同報告には、通信関連で3種類の選択肢が示されている。その1つはあらゆる データ通信を対象とするもので、2つめは携帯電話とおそらくVoIPに対して通信 税を適用するもの、そして3つめは、Skypeのような、公共の電話回線を利用しないVoIPを明らかに狙いとしたものだ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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