夢は大きく--マイクロソフト、研究成果の一部を公開

Ina Fried(CNET News.com)2004年06月10日 16時02分

 カリフォルニア州マウンテンビュー発--コンピュータが新聞を読んでくれて、必要な情報だけを知らせてくたらどうなるだろうか。それも1紙や2紙ではなく、1000紙枚のなかからだとしたら。

 Microsoftの研究者らは、コンピュータがいつの日か、こうしたことを簡単にやってのけると考えている。

 GoogleとMicrosoftは、ウェブ全体から最新のニュース記事を集めたニュースサイトを既に提供しているが、MSN NewsbotとGoogle Newsが表示しているのは、最も重要と思われる記事の冒頭部分だけだ。

 Microsoftの研究部門では、記事全体や、同じ話題を取り上げた何十もの記事を読み、正確に概要をまとめてくれるソフトウェアの開発を検討している。この研究を拡大すると、理屈の上では、特定のスタイルをまねたサマリーをつくることさえできる--つまり、たとえば、ジェニファー・ロペスとマーク・アンソニーの結婚式を、あのお堅いウォールストリートジャーナル風にまとめるといったことが可能になる。

 「われわれが研究しているのは、理解力に関するものだ。機械に物事の内容を理解することができるだろうか」と同プロジェクトを率いるLucy Vanderwendeは説明している。

 その答えが「イエス」なら、MSN関係者が飛びつくのは間違いない。実際、Microsoftが米国時間9日に当地で披露した研究プロジェクトのいくつかは、同社にとっての緊急課題--セキュリティの脅威に対する戦いと、ウェブ検索や情報ビジネス分野でのGoogleとの対決という、2つの問題に取り組むためのものだった。このミニチュア科学博覧会は、3月にワシントン州レドモンドの本拠地で行われた大規模な展示会の、地方巡業の一環として行われた。

 ニュース記事の要約にしろ、統計を使ってどのウェブページが検索エンジンの裏をかいているかを見つけることにしろ、ウェブ関連の研究の取り組みからもっとも大きな恩恵を受けるのは、MSNになりそうだ。

 「MSNはかなり大きな関心を示している」と、Vanderwendeはコメントしたが、同氏が研究しているドキュメント要約技術はニュース分野だけにとどまらず、大学や政府でも利用できるものである点を強調した。

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