米マイクロソフトとニューヨーク州、スパム業者を提訴

 米マイクロソフトとニューヨーク州検事総長は18日(米国時間)、複数のスパム業者を相手取り、一連の訴訟を起こした。

 ニューヨーク州検事総長Eliot Spitzerの事務局と共同で、Microsoftは複数の訴訟を起こした。相手はニューヨークを拠点とするあるスパム集団で、彼らは数十億通の違法かつ詐欺的な電子メールメッセージを送信したとの疑いを持たれている。

 Microsoftのバイスプレジデントで、法務担当のBrad Smithは声明を発表し、「スパムは間違いなく消費者が直面している最大の技術的脅威であり、この問題に対するSpitzer検事総長のリーダーシップに感謝している」と述べた。「我々は協力して、消費者が自分の(メールソフトの)受信ボックスを管理できるようにするための取り組みを、一段と強化する」(Smith)

 Synergy6というニューヨークの電子メールマーケティング会社、ならびに米OptInRealBig.comのプレジデントScott Richterは、6件の訴訟で名指しされた被告の一部だ。Richterは、ROKSO(Register of Known Spam Operations)が名前を挙げる世界最大のスパム業者のひとつで、またアンチスパムの消費者保護組織であるSpamHausのリストにもその名が載っている。

 司法当局の主張によると、Richterと、ワシントン、テキサス、ニューヨークの各州にいる仲間が、7件の不法スパムキャンペーンを展開したが、各キャンペーンは、ニューヨーク及びワシントン両州の消費者保護法に違反しているという。

 また、これらのキャンペーンは、偽の送信者名、件名、サーバ名、そして不正確かつ不当に表示された送信者アドレスまたはわかりにくい伝送経路などの、一般的なスパムのテクニックを使っていると言う。

 Microsoftはこれに加えて、さらに5件の訴訟を起こした。相手は他のスパム業者で、これらの業者も、はじめに捜査官をRichterとそのスパムネットワークに導いたのと同じニューヨーク内の伝送経路を使用したと言われている。

  これに対して、OptInRealBig側は声明を発表し、同社ではこの訴訟について正式な連絡を受けていないと述べた上で、その主張に意義を唱えた。「OptinとScott Richterは、全てのニューヨーク州法違反の疑惑を強く否定する。また、クライアントや友人には、OptinとScott Richterが自らに対する全ての主張に回答する機会を持つまでは、先方に対する法的責任に関する判断を行わないよう依頼する」(同声明)

 今回の訴訟の告知は、バージニア州検事総長による同州アンチスパム法下で初の重罪起訴の一週間後というタイミングで行われた。

 勝手に送られる迷惑な電子メールと戦うための取り組みを、Microsoftは最近になって強化しており、またそれと並行して、法的措置の拡大と、より効果的に電子メールをブロックしてフィルタリングする新しいツールの開発も進めている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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