米マイクロソフト、来年にも独自の音楽ダウンロード販売を開始

 米Microsoftは、来年にも独自に音楽ダウンロードサイトを立ち上げる計画をついに認めた。これにより、米Apple ComputerのiTunes Music Storeなど、デジタル音楽配信のライバル各社と真っ向から対決することになる。

 Microsoftは、Appleや他の競合相手に対して1年ほど遅れをとることになったが、それでも圧倒的なソフトウェア普及率を誇るMicrosoftの市場参入が、他のどの企業よりも大きな波紋を呼ぶことはほぼ間違いない。しかし、同社のサービスが独禁法に違反しないかどうかについて、既に同社の音楽分野に関するポリシーについて詳細な調査を進めている監督機関から、厳しい調査が入ることもほぼ確実だ。

 この計画はまた、同社の技術を採用してサービスを行っている他の音楽配信サイトにとっては、顧客に対する背信行為と映る方向転換でもある。Microsoftは、Appleがミュージックストアが開始した際に、自社には直接競合するつもりが全くなく、むしろ各社の取り組みにMicrosoftの技術を利用してもらう方が良いと公言していた。

 だが、そうした約束もここ数カ月間の状況の変化を受けて、結局反古にされてしまったととライバル各社はいう。

 「Microsoftの人間が電話をかけてきて、『ウチでも独自に音楽配信をはじめる』と言った。だが『サービスを立ち上げるまでには1年以上かかりそうだ』とその人物は言っていた」と、 匿名を条件にCNET News.comの問い合わせに答えた、ある競合サービス企業の幹部はそう語った。「これは悪くもあり、良くもあるニュースだ」

 Microsoftの音楽小売販売計画については、過去数ヶ月にわたって様々な憶測が飛び交い、また同社会長のBill Gatesをはじめとする関係者の口から、その存在を示唆する発言も聞かれていたが、今回やっと正式に認められたことになる。Gatesは7月に、同社にとって採算が合わないとしながらも、ミュージックストアの立ち上げを検討していると語っていた。

 同社MSN事業部の広報担当者は、同ストアが2004年に立ち上がる予定だと述べたものの、それ以上の詳細は明らかにしなかった。The Wall Street Journalが最初に報じたように、Microsoftは先週、同サイトの立ち上げに向けたビジネスプラン展開を支援するシニアマーケティングスタッフの募集要項を本社の人材募集ページに掲載していた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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