お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

MSNメッセンジャーでIM市場を探る

2003/07/29 10:03
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 マイクロソフトは今月17日、同社のインスタントメッセージング(IM)サービスであるMSNメッセンジャーの最新バージョン、6.0を提供開始した。MSNメッセンジャーは現在26言語に対応しており、世界中で1億人、日本国内では国内IM市場トップの350万人というユーザー数を抱えている。MSNメッセンジャーの最新バージョンでは、ファイル共有の利便性向上やWebcamへの対応など新たな機能を追加し、より多くのユーザーにアピールする構えだが、ビジネスモデル的にはどのような仕組みになっているのか。また、メッセンジャーのモバイル対応や他社IMとの相互接続性は実現できるのか。マイクロソフトMSN事業部、マーケティンググループプロダクトマネージャーの坂元淳一氏に聞いた。

---MSNメッセンジャーのビジネス上の目的というのは何なのでしょう。また、MSNの主な収入源を教えてください。

 まずはユーザーにメッセンジャーを使ってもらい、MSNポータルやサービスへの架け橋になることです。MSNの主な収入源は広告ですが、ほかにも今年1月にリリースした会員制のソフトウェアサービスであるMSN 8や、MSN内にあるHotmailの追加容量サービスなどの会費があります。こちらの会員数は公開していませんが、オンライン広告は順調で、特にMSNメッセンジャーの広告の伸びがよく、昨年の20倍は売れています。

マイクロソフトMSN事業部、マーケティンググループプロダクトマネージャー
坂元淳一氏

 また、企業側がアラート配信の仕組みを導入し、企業からユーザーに直接アラートを送信するMSNアラートというサービスも展開しています。これは企業がCRMツールとして活用できるという点で、評判のいいサービスです。たとえば東京三菱銀行では、このサービスを利用して為替情報を会員向けに配信するといったことを行っています。会員は相場が何円変動したらアラートを送る、といった設定を行い、瞬時に情報を受け取ることができます。JTBでもこのサービスを導入し、お買い得パッケージの情報を配信しています。また、人材サービス系の企業からも数多くの引き合いがあります。たとえば転職活動をしている人に対し、希望条件に合った人材募集情報を送るといった利用の方法が考えられます。ユーザーは無料で情報を受け取ることができ、MSNから企業に対し1配信あたりの料金を請求するといった仕組みです。

---このようなリアルタイムのコミュニケーションサービスは、携帯電話などにも適していると思うのですが、モバイル対応はされているのでしょうか。

 海外ではいくつかのキャリアがメッセンジャーサービスを提供していますが、機種ごとの対応となるので日本では実現していません。アメリカの場合はMSNユーザーがモバイルユーザーより多いので、契約形態も日本とは逆になります。つまり、キャリアはMSNに料金を支払ってでもMSNをコンテンツとして取り入れたいわけです。MSNユーザーがMSNを使いたいがためにMSN対応モバイルキャリアと契約することもありえますから。しかし日本では携帯キャリアの力が強いですからね。日本でのメッセンジャーのユーザー数はまだ350万人で、携帯電話のユーザーとは比べ物になりませんからね。

 あとはアプリケーションの問題や、プラットフォームの問題です。ドコモのiアプリはJavaベースですが、こちらではJava対応の予定がないので、別のアプリケーションとして取り扱ってもらうことになりますが、それは難しいでしょう。ただ、Windows CEベースのスマートフォンには載せる予定ですし、他の端末に対しても積極的に進めていく考えではいます。

---ヤフーやAOLなど、各社からさまざまなIMサービスが提供されていますが、MSNメッセンジャーを含めこれらサービスには互換性がありません。互換性がないことでユーザーは複数のIMを使い、IM提供業者にとっては都合がいいのでは、と言われていますが、互換性に向けての動きを教えてください。

 MSNメッセンジャーとAOL Instant Messengerとの互換性を持たせることが可能かどうか話し合いを持つということで先日合意には達しています。その後の動きについてはまだ進んでいませんが、世界11カ国で高いシェアを持つMSNと、米国で高いシェアを握るAOLが手を結ぶことで、業界の動きが活発になる可能性はあります。

---プロトコルを統一すれば技術的には互換性が実現できるのではないでしょうか。

 技術的にはそうですが、プロトコルを統一しただけでは課題をクリアしたとはいえません。一番大きいのは、認証の問題でしょう。各社巨大なユーザーを抱えており、そのユーザーのIDやアカウント名が重複している場合はどうするのか、パスワードをどう扱うのか、といったことですね。プロトコルを統一すること自体はそれほど難しいことではないと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
個人情報保護方針
利用規約
訂正
広告について
運営会社