IMソフトで、ウォールストリートジャーナルの記事が読める

 米Dow Jonesは、同社のオンライン・ニュース・サイト、The Wall Street Journal(WSJ)のコンテンツを、AOL Instant Messenger(AIM)ユーザーに配信するサービスを米国時間5月8日に開始した。「WSJサイトの有料購読者を増やすための試み」(同社)としている。

 サービスを利用するには、WSJ.com宛にインスタントメッセージ(IM)を送信するだけでよい。その後、WSJが最新ニュースのダイジェスト版や株価情報にアクセスするためのメニューを返信する仕組みとなっている。なお、ニュースの全文記事には、WSJサイトの有料購読サービス利用者だけがアクセスできる。

 Dow Jonesは、「WSJサイトユーザーがIMを用いたニュース配信に興味を示したため、サービス提供に踏み切った」と説明する。「IMを利用する職場ユーザーの急増や、IMの速報性という特徴を考え合わせると、IMはWSJコンテンツの提供に最適なメディアといえる」(Dow JonesのConsumer Electronic Publishing部門担当プレジデントのTodd Larsen)

 同社は、新サービスによってWSJサイトの有料購読サービス利用者を増やし、収益増に結びつけたいと考えている。

 IMユーザーに株価情報などを提供するサービスは既に存在する。米Jupiter ResearchのアナリストのMichael Gartenbergは、Dow Jonesのような大手メディア企業によるサービス開始は、IMにいつでもアクセスできる状態にしているユーザーが増えていることの表れだと分析する。

 Dow Jonesのサービスが、ユーザーを引きつけ、同社の思惑通り有料サービスの利用者増に貢献できるかを予測するのは、まだ時期尚早である。

 しかしGartenbergは、IMを利用した配信サービスのもつ潜在力について、次のように述べている。「電子メールの受信箱は、ユーザーが読みたくもない広告メールでいっぱいだ。だからユーザーが、必要な情報を入手できる代替法を求めたとしても不思議はない。またIMは将来、サイトの更新と連動して、ユーザーに最新ニュースを送信するなど、新たな機能を提供できるようになるだろう」(同氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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