米ヤフー、米オーバーチュアの幹部を引き抜く

 米Yahoo!は米国時間1月28日、米Overtureの検索部門バイスプレジデントTim Cadoganを自社に迎え入れると発表した。同氏はYahoo!においても検索部門バイスプレジデントとなる。

 「Yahoo!は最高の検索ページを作っていく。Timの手腕に期待している」(Yahoo!)

 Cadoganは古巣OvertureとYahoo!のパイプ役を務めるほか、製品開発や検索ビジネスの経営戦略を担当する。

 Cadoganの移籍ついてはOverture側も好意的なようだ。「Yahoo!とは良好な関係を築いている。今後もTimと協力し、両社の関係をさらに深めたい」(Overture)

 Yahoo!とOvertureは有料検索サービスで提携している。Yahoo!の業績が3四半期連続して黒字となったのは、Overtureの検索技術があったからとも言われている。

 しかし、今回の人事については、Overtureの将来を案ずる声もある。ウォールストリートのアナリストらは、「Yahoo!のOverture離れが進むのではないか」とみているようだ。

 「CadoganがOvertureで蓄積した経験を元に、Yahoo!は将来、有料検索のプラットフォームを独自開発するかもしれない」(SoundView Technology Groupのアナリスト、Jordan Rohan)

 2002月10月、Overtureは同社収益の63%がYahoo!とMSNからのものであると発表している。Overtureにとって、こうした大手ポータルとの蜜月関係は命取りになるかもしれない。Yahoo!が今後有料検索を自社技術で提供するようになれば、Overtureの収益は激減することになる。

 なおYahoo!は2002年末、検索エンジンの米Inktomiを2億3500万ドルで買収している。その目的は自社の検索サービスを強化することにある。ちなみに、Yahoo!とOvertureの契約は2005年4月まで続く。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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