マイクロソフト、「Windows Azure」の詳細を発表--11月に従量課金制で提供開始へ

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:湯木進悟2009年07月15日 07時08分

 Microsoftは米国時間7月14日、同社のクラウドベースのOS「Windows Azure」に関して、正式版がリリースされる今秋に、どのような料金体系で企業向けにサービスを提供していく方針であるのか、その詳細を発表した。

 Microsoftは、完全従量制や、6カ月の継続利用に合意することでディスカウント価格にてサービスを提供するプランなど、多様な料金体系のアナウンスを行っている。

 Windows Azureのローンチにより、Microsoftは、Amazon.comの「Amazon Web Services」やSalesforce.comの「Force.com」などとも競合する、新たなタイプのビジネスへと進出することになる。

 Windows Azureの正式なサービス提供開始は、Microsoftが11月に開催予定のProfessional Developer Conference(PDC)まで待たねばならないものの、ある同社のトップエグゼクティブは、料金体系などの詳細な発表が、ニューオリンズで今週開催のWorldwide Partner Conferenceでなされることを、米CNET Newsに対して語っていた。Microsoftは、2008年のPDCにおいて、初めてWindows Azureに関する正式な計画を明らかにしており、それ以来、無料のテクノロジプレビュー版などの提供が行なわれてきた。

 Microsoftは、完全従量制の料金体系として、コンピューティングに関しては1時間ごとに12セント、ストレージに関しては1Gバイトごとに15セント、1万のストレージトランザクション処理ごとに10セントが課金される方針であることを明らかにした。ネットワーク帯域については、1Gバイトにつき10セントから15セントの設定で課金が行われると説明されている。

 また、導入促進を狙って、2種類の「Development Accelerator」と呼ばれるディスカウントプランの提供がなされ、正規の従量制料金プランから、15〜30%のディスカウントが行われる。ディスカウントプランの適用は、6カ月の継続利用が前提とされており、超過利用分の課金に関しては、通常の従量制料金レートが適用される。また、6カ月後には、Windows Azureの標準的な料金設定に戻ることになる。

 さらに、Microsoftは、「SQL Azure」データベース向けの料金設定に関するアナウンスも行っている。最大1Gバイトのリレーショナルデータベースが含まれた、ベーシック版の利用料金は9.99ドルとなり、最大10Gバイトのデータベースが含まれる、ビジネス版の利用料金は99.99ドルとなっている。

 Microsoftは、コンピューティングやコネクティビティの分野において、99.95%の信頼性でサービス提供を保証するほか、ロールインスタンスおよびストレージ分野では、99.9%の信頼性を保証すると述べている。結局のところ、MicrosoftのチーフソフトウェアアーキテクトであるRay Ozzie氏は、企業がアプリケーションのホスト先として選択を行う上で、高い信頼性こそが非常に重要な役割を担ってくることを十分に認識しているとも語ってきた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

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