インテル、「Atom」初のデュアルコアプロセッサを間もなく出荷開始

文:Brooke Crothers(CNET News.com) 翻訳校正:佐藤卓、高森郁哉2008年09月22日 12時26分

 シングルコアの「Atom」は終わりとなるか、少なくとも1つのバージョンのみとなる。Intelが、Atomプロセッサ初のデュアルコアバージョンの出荷を開始すると発表したからだ。

 Intelによると、この新プロセッサ「Atom 330」の顧客向け価格情報とデータシートは、米国時間9月22日に提供される予定だという。

 Intelは、2008年8月に開催した「Intel Developer Forum」で、デュアルコアのチップを9月に出荷することを表明していた。

 電力効率にすぐれたこのプロセッサは、「ネットトップ」と呼ばれるAtomベースのデスクトップPC向けとされている。Intelは現在、このカテゴリの小型デスクトップPC向けとして、シングルコアの「Atom N230」プロセッサを提供している。

 新チップの電力設計枠は8ワットで、シングルコアのAtomプロセッサ、N230の4ワットより高くなる。一方で、「Eee PC」やAcerの「Aspire」といったモバイルPCに搭載されているAtomプロセッサの場合、熱設計枠は2ワットだ。

 その他の仕様としては、コアクロック速度が1.6GHz、レベル2キャッシュが1MBで、DDR2 667MHzメモリをサポートしている。

 Intelによれば、新しいチップは「Intel 945GC Express Chipset」(グラフィックス機能を内蔵する)にパッケージされるか、マザーボード「Little Falls2」の一部として出荷されるという。

 「これはネットブック用ではない」と、Intelの広報担当者は注意を促している。

 しかし、この警告をよそに、コンピュータメーカー各社はこのチップを自分たちの好きなように利用するだろう。一部のメーカーは、このチップをネットブックやノートPCに組み込もうとするかもしれない。そうしたくなる理由の1つは、8ワットの熱設計枠にある。メインストリームのIntelベースのノートPCでは35ワットの電力設計枠が標準であることから考えれば、これははるかに低い値だ。

 もう1つの理由は価格だ。1000個出荷時の単価で40ドルという値段は、デュアルコアのIntelプロセッサでは最安となる。

 英国に本拠を置くPCサプライヤー、Tranquil PCはすでに、Atom 330を搭載したホームサーバの先行予約を開始している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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