最終更新時刻:2009年7月11日(土) 10時00分

出光興産 燃料電池用の水素供給、移動式ステーション実証実験へ

FujiSankei Business i.

2007/02/27 10:58  

 出光興産は、2007年度から燃料電池車用に燃料の水素を供給する「移動式ステーション」の実用化に向けた本格的な実証実験に着手する。愛知製油所(愛知県知多市)で製造した水素をトレーラーに搭載して運搬し供給するもので、水素の製造・運搬に関するコスト低減の方策などを検証する。

 移動式ステーションは、工場で大量生産した水素を機動的に供給できるメリットがあり、多額の投資が必要で、設置場所にも制約の多い定置式ステーションに比べ大幅にコストを削減できると期待されている。

 実証実験は、愛知県知多市で実施。工業ガスの大陽日産のほか県と市の自治体も参加し、県が所有するトヨタ自動車の燃料電池車「FCHV」を使い実験を行う。

 出光では、05年度にも経済産業省の外郭団体である「石油産業活性化センター」から委託をウケ移動式の実験を行った。しかし、実質的な期間が約1カ月と短くデータの蓄積も少なかったため、さらに長期のデータを蓄積するため、自主的な実証実験に乗り出すことにした。

 同社ではすでに定置式の「市原水素ステーション」(千葉県市原市)で水素の供給実験を行っており、供給する水素はステーションで灯油から製造している。これに対し、移動式の場合、製油所で大量生産し高圧で圧縮した水素を活用するため、水素の製造コストを引き下げることができるという。

 このほか、民家から12メートル以上離れた場所で行うなどの制約があり、実験で効率的な供給体制の検証も行う考えだ。

 水素と酸素が化学反応し水になる際に発生する電気エネルギーを利用する燃料自動車は、究極のエコカーと期待されている。政府は2020年に500万台の普及を目指しているが、供給インフラの整備などが課題となっている。

定置式水素ステーション。移動式では大幅なコスト削減が可能(千葉県市原市) 定置式水素ステーション。移動式では大幅なコスト削減が可能(千葉県市原市)

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