2003/10/22 08:53
ニューヨーク発--米Microsoftは21日(米国時間)、企業のコンピューティングシステムと連動する新たな拡張機能を備えた、Officeの新バージョンを発売した。同社幹部らは、これを同社史上最も需要な製品アップデートと大々的に宣伝している。
Microsoftの会長Bill Gatesは、ニューヨークで開かれたOffice System発売イベントでのスピーチで、人気の生産性向上スイートに新たなビジネスアプリケーションを組み合わせたこの製品の登場で、Officeは企業データの生成ややり取りのための共通インターフェースとして、新たな幅広い役割を担うことになると述べた。
「我々は今日1日で、これまでで最も多くのソフトウェア製品を発表しようとしている。その製品全てが、情報共有とコラボレーションに関するものだ」(Gates)
Office Systemの最も重要な構成要素は、文書や表計算などのビジネス資料作成に広く使われている生産性向上パッケージ、Office 2003だ。従来のOfficeアップグレードでは、新ツールやサービスに重点が置かれていた。しかし拡張マークアップ言語(XML)サポートの大幅な拡張など、Office 2003の最も重要な改善点は、目に見えない部分にある。
XMLサポートが拡大されたことで、Officeアプリケーションは、企業データベースや他のバックエンドシステムとのデータ交換やWebサービスの利用など、通常なら別のクライアントソフトウェアが必要となるようなタスクを行なう、汎用ツールとして利用可能になる。
「Officeは、個人ユーザーの生産性向上にとって常にとても重要な製品だった・・・それがいま、チームや組織の生産性向上のためのワークスペースとなった」と、Microsoftのバイスプレジデントの1人、Jeff Raikesは述べている。
OfficeのXMLサポートは、他のハイテク企業の関心を幅広く集めており、21日のOffice発売時に、700社以上のパートナーがOffice関連の製品・サービスを発表した。またこの他にも数百社が、現在製品やサービスを開発中だ。パートナー企業には、小さな専門ソフトウェアメーカーから、Hewlett-Packard(HP)などの大手までが幅広く名を連ねており、各社はOffice System製品、とりわけSharePointコラボレーションツールに関連する新ソリューションやサービスパッケージを構築している。
Office 2003では、Officeアプリケーションとサーバリソースを結び付けることが可能となるため、HPはシステムインテグレータとしての多大なチャンスを得ていると、HPのMicrosoftソリューショングループ責任者、Bill Carlisleは語った。
「この技術をさまざまな形にパッケージ化して、個々の顧客ニーズに対応することが可能になる」(Carlisle)
Office 2003ではまた、デジタル権利管理(DRM)機能が導入され、各種書類の作成者がその書類へのアクセス制限をかけられるサーバベースのツールがサポートされた。この技術には、互換性のあるMicrosoftのサーバソフトが必要となるため、オープンソースのOpenOfficeなど競合する製品では、この技術で保護されたファイルを開けなくなることから、同技術に対して大きな論議が巻き起こっている。しかし、Microsoftは、法律事務所や会計事務所など機密文書を大量に扱う企業では、この技術の採用がすぐに進むとみている。
数々のアプリケーション
Office Systemには、Office 2003以外にもいくつかの新アプリケーションがある。InfoPathは、電子フォームという新たな市場へMicrosoftが初めて投入する製品となる。電子フォームは、その書式のなかに入力されたデータを関連するバックエンドのシステムに自動的に転送するオンライン文書のことだ。InfoPathは、主に社内のビジネスプロセスを自動化したい企業向けの製品で、滑り出しは鈍いと予想されている。
OneNoteは、テキストや手書きのメモ、パソコンで録音した音声、デジタル写真、画像データ、ウェブから集めたデータなど、さまざまな情報を1カ所に集約し、整理、再利用するためのアプリケーション。OneNoteのターゲットとなる市場は、大学生や、少しづつだが増加しているTablet PCユーザーなどだ。
コラボレーションおよび情報共有のためのサーバソフトであるSharePointや、テレビ会議システムのLive Meetingなど、Microsoftの複数の既存製品もOffice Systemの中に含まれている。
さらに、21日には、Office Systemには含まれないものの、これと関連する複数の製品も発売された。なかでも、特に重要なのは電子メールサーバソフトのの新バージョン、Exchange 2003だ。Exchange 2003では、Office 2003の電子メールクライアントOutlookと連動する、多数のフィルタや整理ツールが新たに盛り込まれており、ジャンクメールの被害を減らして適切なメッセージを見つけやすくなっている、とMicrosoftのプロダクトマネジャー、Melissa Sternは述べている。
新しいExchangeでは、リモート接続が直接サポートされるため、仮想プライベートネットワーク(VPN)をサポートする必要がなくなるなど、IT管理者にとってありがたい機能拡張も含まれている。「企業がメッセージ送受信のためだけにVPNを配備しているなら、その必要がなくなり、コストとサポート電話の数を大幅に低減できる」(Stern)
さらに、サードパーティのウイルス対策製品やスパム除去製品のサポートが強化され、セキュリティおよびプライバシー保護機能も向上している。
また、Exchange 2003には、Exchange 5.5からアップグレードする企業向けに、統合・移行ツールが全て用意されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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