ラウンドアップ 日本国内より一足早く、Microsoft Officeの新版が米国で発表された(日本では10月24日にパッケージ版が発売予定)。同ソフトは、Microsoftの全売上の約3分の1、経常利益の60%を占めており、金額ベースでも100億ドルを超えると予想される「お化けソフト」である。さらには、たとえばXboxなど数多くの新たな収益源を探る試みに、いわば原資を提供している事業であるだけに、今後の売上動向が特に注目される。
新たに「Office System」というブランドを冠したことからもわかるように、Microsoftでは、今回のバージョンからOfficeの位置づけを変更している。サーバとデスクトップ間、およびデスクトップアプリケーション同士の連携はより緊密なものとなり、ある種のクローズドなコンピューティング環境が形成されることになるが、その中核となるOffice 2003も、これまでの「デスクトップ用の各アプリケーションをバンドルしたスイート製品」から、「企業システム全体の構成要素」に変わった。これにより、Windows Server群や、他のアプリケーション(Project、Visioなど)とも、相互に引きずられる形で売上の増加につながるとの期待がある反面、導入する企業の側では、影響の範囲が社内システム全体に及ぶ可能性も生じ、それが導入(アップグレード)の足を鈍らせるとの予測もある。
この戦略変更によって、マイクロソフトの(ビジネス向け)ソフトウェア全体が浮かび上がるのか、それとも・・・。いづれにしても、勝負の「掛け金」が、また吊り上がったことだけは間違いない。
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