シスコ、データセンタ向け統合モジュール「Nexus 7000」を発表 - (page 2)

文:Marguerite Reardon(CNET News.com) 翻訳校正:佐藤卓、矢倉美登里、吉武稔夫2008年01月29日 14時30分

過渡期にあるデータセンタ

 消費者と企業によるウェブベースのアプリケーション利用が進むにつれて、ネットワーク内に保存されアクセスされるデータの量も膨れ上がってきた。一般消費者は、MySpaceやFacebookのようなソーシャルネットワークサイトに四六時中アクセスし、写真や動画を保存したり共有したりしている。一方で企業は、ウェブベースのアプリケーションへの移行をさらに進め、顧客情報へのアクセスや、提携企業間または部門間での共同作業に活用している。

 Taneja Groupの創設者でコンサルティングアナリストのArun Taneja氏は、「今日、ネットワークを行き交うデータの量は、数年前と比べてけた違いに増えている。そうした情報は、すべてどこかに保存して、人々がアクセスできるようにしなければならない」と述べている。

 需要の伸びに対応するため、データセンタにはサーバとストレージ機器が絶え間なく追加されている。だが、機器を追加すれば、それだけ設備投資と運用にかかるコストも増える。また、こうしたサーバやストレージ機器は、稼働率がわずか25〜35%にとどまっていることが多い。そのため、設備投資と運用にかかるコストを抑えながら需要増に対応する手段として、仮想化に向かう傾向が出てきた。データセンタにおける仮想化とは通常、複数のサーバやストレージ機器を1台のマシンに統合することを意味してきた。

 Ciscoが複数機器の機能を1つの機器に統合したのは、こうした時流に乗ったものだ。新しいNexus 7000スイッチは、スイッチ、IPルータ、ストレージ、セキュリティといった機能を単一の機器に搭載している。この製品は、必ずしもデータセンタのサーバやストレージエリアネットワーク(SAN)機器に取って代わるものではないが、企業は自社のサーバやストレージをより効率的に利用できるようになる。

 CiscoのData Center, Switching and Services Group担当シニアバイスプレジデントであるJayshree Ullal氏は次のように語った。「データセンタは今、大きく変わろうとしており、われわれはそこに大きなチャンスがあると見ている。実際われわれは、データセンタと統一型コミュニケーションが、今後3〜5年間に大企業向けで最も急速に成長する2大分野だと考えている」

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