「業界の可能性を大きくとらえるとき」--AMDのCEOがOracle OpenWorldで基調講演

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:緒方亮、小林理子2007年11月13日 20時45分

 サンフランシスコ発--Advanced Micro Devices(AMD)の最高経営責任者(CEO)であるHector Ruiz氏は米国時間11月12日朝、「Oracle OpenWorld 2007」で基調講演を行った。内容はもっぱら、ゲーム業界、スポーツ業界、映画制作業界が直面している技術的チャレンジについて、企業テクノロジーにかかわる多数の参加者を啓発するものだった。

 会場に集まった約4万2000人にとって、Electronic Arts(EA)がオンラインゲームをサポートするための技術をいかに必要としているかとか、Major League Baseball(MLB)が公式サイトであるMLB.comの成長に対応するためにサーバをどんなふうに購入しているかといった話を聞くことになろうとは、予想していなかったに違いない。しかし、Ruiz氏のプレゼンテーションで語られたのは、こういった話だった。Oracleへの言及はほんの少しで、AMDのパートナーであるEA、MLB、Lucasfilm、Hewlett-Packard(HP)、Sun Microsystems、およびDellのためにたくさんの時間が費やされた。

 「技術に焦点を合わせた、IT関係のいつもの基調講演の道筋からははずれて、かわりに、この業界で最も精力的な顧客企業におけるビジネス上の課題とチャンスに重点を置いて話をしようと思う」とRuiz氏は語った。講演は基本的に、Ruiz氏による短い紹介、各エンターテインメント企業による動画の上映、、HP、Sun、Dellの幹部のそれぞれとRuiz氏が展開するくつろいだ感じのおしゃべりという構成だった。壇上に登場した各幹部は、人々を楽しませつづけるために、テクノロジベンダーとして製品にどのように取り組んでいるのかを語った。

 Ruiz氏は、AMDによるサーバ向けの新しい4コアプロセッサ「Barcelona」についてはほとんど触れず、今後数カ月にわたりAMDを苦しめると思われる新プロセッサを12日に発売した、Intelに言及することもなかった。

 Ruiz氏はこのプレゼンの意図を、聴衆の中にいるビジネスピープルへの激励だと語った。「この業界の可能性についてもっと大きく考えるときが来ている」のだという。「企業が情報の力を理解し活用するのを支援するための、世界最大級のイベント」とOpenWorldのウェブサイトがうたうこのイベントで、ビジネスの改善にAMDの製品がどのように役立つかを説明するよりは、EAのビデオゲーム「The Godfather」や、ワールドシリーズで勝利したBoston Red Soxのハイライトシーンを見せるほうが参加者を楽しませることは間違いない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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