Seagateのもう一方の製品分野は、セキュリティカメラに最適化したドライブである。最大1テラバイトの容量を持つドライブには、複数のソースからビデオストリームを受信するためのファームウェアが搭載されている。
当初の顧客としては、警察の他に、すでにハードドライブの大口の顧客であるカジノが考えられる。カジノ経営者によると、客がカジノの施設内で事故を装い、治療費を求めて訴えるケースが多いのだという。このような場合に、カジノ側はSeagateのドライブで、高解像度のビデオをキャプチャしておき、和解交渉の席で「事故」のシーンを再生することが容易になる。
「1テラバイトのドライブなら32日分のデータをキャプチャできる」(Watkins氏)
新製品には、1テラバイトのデスクトップPC用ドライブ、250GバイトのノートPC用ドライブ、Maxtor製品ラインのバックアップ用ドライブが含まれている。Seagateは2006年にMaxtorを買収し、引き続きMaxtorブランドを「バリュー(安価でシンプルな)」市場向けに位置づけている。
MaxtorのデスクトップPC用バックアップドライブは、750Gバイトモデルで1台当たりの価格は約270ドルとなっている。2004年、ソニーが日本で発表した1テラバイトのホームサーバの価格は約5000ドルだったので、ストレージ価格の下落は依然として続いている。
また、Seagateは2008年第1四半期の発売を目標にエラー訂正機能を強化したデジタルビデオレコーダー(DVR)向けの新しいドライブを発表したが、これには1テラバイトのモデルも含まれる。日本の消費者は、DVR用としてすでに2テラバイトのドライブを要求している。
「どの程度の容量が搭載できるかに世間の注目が集まっている」(Watkins氏)
Seagateはさらに、フラッシュメモリベースのハードドライブ市場にも進出する計画であるという。現時点で同社は磁気プラターにデータを保存するハードディスクしか販売していない。
サムスン電子とSanDiskは、すでにノートPCとブレードサーバ向けにフラッシュドライブをリリースしている。Seagateは自らもフラッシュドライブを発売することで、Watkins氏がストレージ市場の一角を占めるようになると主張するこの分野に参入できるようになる。
フラッシュメモリは信頼性が高く消費電力も少ないが、Gバイト当たりの値段で比較すると高価である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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