現在、SAP、Accenture、PepsiCoなどがOpenScapeの顧客となっている。
BasexのアナリストであるJonathan Spira氏は、「Lotus Sametime Unified TelephonyにSiemensのOpenScape技術を統合することで、本物の協調作業が可能なビジネス環境の構築や、混在したPBXシステムをまたいだリアルタイム通信のやり取りする能力を簡素化し、知識労働の生産性向上に役立つだろう」と述べた。
IBMによると、Lotus Sametime Unified Telephonyでは受信通話の管理が可能で、相手が通話できるか確認できる。さまざまなバックエンドシステムやレガシーシステムでも接続可能だという。このプラットフォームは、メーカーが混在する複数のビジネス電話システムに対応可能な設計で、バックエンドシステムの種類に関わりなく、企業ユーザーに統一された見た目や使用感を提供する。
Lotus SametimeはSIP(Session Initiation Protocol)仕様に準拠する予定で、システムを入れ替えすることなく、新旧混在環境に組み入れることができるという。
IBMは、SiemensのOpenScape技術を採用する以前に、2007年に入ってから、Ciscoと共同でオープンな統合コミュニケーションおよびコラボレーションプラットフォームを提供するという発表を行っている。
統合コミュニケーションプラットフォームは、プロジェクト内で開発者によるコミュニケーション能力やコラボレーション能力の獲得を容易にし、アプリケーションの開発速度を向上することができるという。両社が提供するAPI(Application Programming Interfaces)がソリューションの中心で、Lotus Sametimeのコラボレーション機能のサブセットとしてオープンなAPIをIBMが、ボイスサービスやビデオサービスなどコミュニケーション機能へのアクセスに用いるコミュニケーションのAPIをCiscoが提供する。
Lotus Sametimeのコラボレーション機能は、OSGiやEclipseのオープン技術を含むIBMの「Lotus Expeditor」に組み込まれる。これによりユーザーやパートナー企業は、管理が容易で、デスクトップPC、ノートPC、ウェブブラウザ、モバイル機器などから利用可能な、新しい種類のアプリケーションやサービスを構築可能になる。
Siemensの参加とは関わりなく、IBMとCiscoの共同開発は継続される予定で、IBMのLotus SametimeとCiscoの「Unified Personal Communicator Client」は引き続き共通のプラットフォームを利用する。
この共通プラットフォームは「UC2 Client Platform」と呼ばれ、これまでに多数のユーザー、開発者、ソフトウェアパッケージメーカー、通信会社が支持を表明している。支持を表明した企業には、Citrix Systems、Coca-Cola Enterprises、Nokia、Research In Motionなどがある。
Coca-Cola Enterprisesでチーフテクノロジアーキテクトを務めるRay Repic氏は、2007年に入ってから「CiscoとIBMが発表したプラットフォームを利用することで、われわれは、オープンなAPIを使って連携可能な追加のアプリケーションを構築することに加え、コアアプリケーションをより完全に統合できるようになる」と述べている。
IBMは、Lotus Sametime Unified Telephonyソリューションを2008年中旬に提供する予定だと述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」