UNLと住友大阪セメント、世界初のしゃべる「電脳コンクリート」を開発

 YRPユビキタス・ネットワーキング研究所(UNL、坂村健代表)と住友大阪セメント(渡邊穰社長)は、UNLのユビキタス・コンピューティング技術「ucode(ユーコード)」を利用した、世界初のしゃべるコンクリート「電脳コンクリート」を開発した。

 「電脳コンクリート」はコンクリートのサンプルにICタグを埋め込み、専用リーダーをかざすことで記録した固有データを読み取れるようにしたもの。これまでサンプルの品質管理などは人の手で行ってきたが、「ucode」タグで管理することで、サンプルのトレーサビリティを確立し、強度などのテストの効率化と正確性を目指すことができる。

 また住友大阪セメントは、「電脳コンクリート」の技術を活かし、「品質」「製造方法」「生産年月日」など、各製品固有のデータを購入者も確認できる「コンクリート製品トレーサビリティシステム」を構築する。

 このほか、ビルやマンションなどに利用されるパネル形状の電脳コンクリート「ICTコンクリートパネル」に装着した「ucode」タグにより、住宅、建築物の品質に対するユーザーの不安を解消し、知りたい情報をいつでも提供できる「建築物トレーサビリティシステム」へと進化させていく計画。

 UNLでは、国土交通省の協力を得て「自律移動支援システム」の開発を進めており、「電脳コンクリート」の開発によって、既設の施設に後から「ucode」タグを貼付するのではなく、建築物や構造物に当初から「ucode」タグが貼られていることで、生活者の利便性を向上できるとしている。

YRPユビキタス・ネットワーキング研究所=http://www.ubin.jp/
住友大阪セメント=http://www.soc.co.jp/

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