インテル、4コアプロセッサ「Kentsfield」のパフォーマンスをアピール - (page 2)

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2006年09月27日 15時37分

 「2つのダイで構成するアプローチを選択したことで、ウエハ1枚から得られる4コアプロセッサの数を20%以上増やすことが出来た」と、Smith氏は言う。「これは、Intelにとっては少なくとも10%の製造コストの削減になる」

 AMDは別の見方をしている。Intelの「Xeon」シリーズの競合製品である「Opteron」を担当するワールドワイドビジネスデベロップメントマネージャーであるJohn Fruehe氏は、Intelのアプローチは(本格的な4コアプロセッサに比べて)性能面で不利なうえ、排熱問題、過度に複雑化するロードマップなどの問題を抱えていると言う。

 例えば電力消費をとってみると、Woodcrestチップの65ワットモデルは、Clovertownで80ワットの電力消費になり、Woodcrestの80ワットモデルはClovertownでは120ワットになる。Intelは2つの80ワットモデルを比較しようとするだろうが、消費者は違う目で見るだろうとFruehe氏は言う。「現在高性能モデルを買っている顧客のほとんどは、これからも高性能モデルを購入するだろう」(Fruehe氏)

 Intelは今後、電力消費を抑えた4コアモデルを販売することも計画している。Intelは2007年の第1四半期に、Kentsfieldチップの主力モデルをリリースする予定だ。このモデルは「Core 2 Quad」と呼ばれるもので、消費電力は105ワットになる。また、「2007年初め」には、50ワットのClovertownも販売する予定だとSmith氏は付け加えた。

 これに加え、Intelはシングルプロセッサのサーバ用の4コアチップを2007年の上半期に発表するとSmith氏は述べた。

 現在のIntelの製造技術では65ナノメートル単位の回路素子を製造することが出来るが、同社は2007年には45ナノメートル単位での製法に移行する予定だ。これは、1つのチップにより多くの素子をのせられることを意味する。Smith氏はインタビューの中で、Intelはマルチチップのアプローチと1つに統合されたシングルチップのアプローチの両方で、45ナノメートル製法を使った4コアチップを販売する予定だと述べた。

 プロセッサコアを新しく増やすことは、PCの性能を向上させる近道のように聞こえるが、顧客が実際にその恩恵を受けるためには、ソフトウェアがこの機能を利用できなくてはならない。サーバソフトウェアの多くはすでにマルチコア、あるいはマルチプロセッサのコンピュータに対応できるよう、プログラムが「マルチスレッド化」されており、プロセッサの各ピースで別々に実行できるようになっているが、Intelはデスクトップ用ソフトウェアの開発者に対しても、この流れを追うように誘導しようとしている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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