富士通研究所、新しい車載機器向け映像圧縮技術を開発--カーナビの画像が鮮明に

ニューズフロント2006年09月21日 19時03分

 富士通研究所は9月21日、車載機器向けの新しい映像圧縮技術「SmartCODEC」を発表した。車載ネットワーク規格IDB-1394向けのコントローラLSIに内蔵可能な回路規模で、1秒あたり最大60フレームの800×480ピクセルRGB画像を処理できる。

 SmartCODECは、車載映像伝送専用の圧縮技術。対象画像はYUV(720×480ピクセル)やRGB(800×480ピクセル)などで、自然画と文字/線画の両方に対応している。回路を小さくするため、圧縮率は3分の1に固定し、差分パルス符号変調(DPCM)符号化方式を採用した。その結果、富士通の「MB88387」といったIDB-1394コントローラLSIに内蔵可能となった。

 2ピクセルごとにまとめて符号化する方式により、回路の基本クロックを上げることなく処理を高速化し、2〜3ミリ秒という圧縮/復元時間を達成した。これは、監視カメラの映像を運転時に使う条件である、伝送遅延30ミリ秒以下を満たすという。

 また、文字や線画などのエッジを鮮明に再現するために、画素単位で階調数を調整可能とした。これにより、カーナビゲーション画像中の文字や線がつぶれたりかすれたりしない。

 SmartCODECは、富士通が2006年度末の製品化を予定している。

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