ハロゲンランプは、1ワット当たり18ないし20ルーメンの光量が得られる。また、発光ダイオード(LED)は、白熱灯よりも寿命が長くエネルギー効率もよいが、やはり熱が発生する。もっとも、熱が出るのは発光部ではなく背面からだ。
残念なことに、メタルハライド照明が最も威力を発揮するのは、広い範囲を照らし出すような場合だ。倉庫型卸売店Costco Wholesaleは天井に400ワットのメタルハライドランプを設置している。土木関係では、道路の照明にメタルハライドランプが利用されている。
この問題を解決するために、Fiberstarsはメタルハライドランプの光を、屈曲性に優れた合成樹脂製の光ファイバケーブルで分配する手法を取った。そうして、光源1個で複数の「電灯」を点すことが可能となった。
光ファイバケーブルの終端から出る光は、そのまま1条のビーム光線として利用することもできるし、見た目に感じよくするため終端にレンズを挿入して拡散照明(家庭の照明に使われているものだ)にしたり、あるいは特殊な効果を演出することもできる。
EFOシステムは、通常の照明システムに比べて高価だ。しかし、電気料金を抑えられるため、2年以内で投下金額を回収できる。米国の電力会社Southern California Edisonは2005年、カリフォルニア州フラートンにある Albertson'sの店舗の協力を得て4カ月にわたる実験を行った。
実験では、約40台の冷凍ケースにEFOシステムを設置した。この結果、100台の冷蔵庫や冷凍ケースを設置した平均的な店舗では5885ドル節約できることが分かった。約1.8年で設置にかかったコストが回収できる計算だ。1店舗当たり、概算で年間535キロワット時の電力を節約できることになる。
この利点に加えて、規制も追い風となってEFOシステムを採用する企業が増えるかもしれない。連邦や州によって、業種ごとに消費できる電力量や設置できる照明の種類が厳しく取り締まられるようになっている。
テキサス州やマサチューセッツ州などのように、光ファイバ照明の設置に補助金を出す州もある。1970年代には同じような規制の変更が引き金となって、家電メーカーが省エネ型の冷蔵庫や乾燥機、洗濯機の開発を進め、今では市場の主流を占めるようになった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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