インテル、新プロセッサ「Tulsa」をリリース--AMDに反撃なるか - (page 2)

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:中村智恵子、小林理子2006年08月29日 22時10分

 しかしキャッシュはただでできるわけではない。場所をとり製造コストを増加させチップの動作を高温にさせる。16MBのキャッシュメモリのあるTulsaトップエンドモデルは消費電力が最大150ワットにのぼる。これに対して、4MBのモデルでは消費電力はたった95ワットだ。

 AMDは、主流のOpteronチップが95ワットであることを比較にあげ、すぐに消費電力の違いを指摘した。「われわれは、高性能と優れた省電力性のどちらかを選ぶように顧客に迫ったりはしない」と、AMDのサーバ製品担当ワールドワイド市場開発マネージャーのJohn Fruehe氏は語る。

 x86サーバ市場は今後も成長が期待されており、IDCによれば第2四半期のこの市場全体での売上は59億ドルにのぼるという。

 サーバメーカーはx86サーバ向けのプロセッサが2社から供給される状況を歓迎している。すでに数社がTulsaをベースにした新製品を発表している。

  • DellはTulsa搭載の『PowerEdge 6800』および『PowerEdge 6850』サーバを6900ドルから販売している。6800はタワー型モデル、6850はラックマウント型モデルだ。
  • Hewlett-Packardは『HP ProLiant ML570 G2』および『HP ProLiant DL580 G2』サーバにTulsaを搭載する。「従来のチップを搭載したモデルとほぼ同額で提供することで、顧客が同額でよりよい性能が得られるようにしたい」とサーバ製品マーケティング部門ディレクターのJohn Gromala氏は語った。たとえばデュアルプロセッサで4Gバイトメモリのラックマウント型DL580が8297ドル、同じ構成のタワー型ML570は7477ドルだ。
  • IBMのTulsa搭載製品は、ラックマウント型4プロセッササーバ『IBM System x3850』が10月後半に登場し、タワー型4プロセッササーバ『IBM System x3800』は 11月に出荷予定となっている。さらに、1シャーシに4基までのプロセッサが搭載可能で、32基まで組み合わせた構成で使用できる「IBM System x3950」も同時に発売が予定されている。
  • Unisysは第4四半期初めに「ES7000」サーバシリーズにTulsaを搭載して発売する予定だが、価格はまだ発表されていない。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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