インテル、IDFで4コアプロセッサ搭載のPCとサーバをデモ - (page 2)

文:Stephen Shankland(CNET News.com)
編集校正:坂和敏(編集部)
2006年03月08日 11時08分

 Skaugenはまた、低消費電力版Xeon LVプロセッサ「Sossaman」が来週出荷になることも明らかにした。このデュアルコアプロセッサは、最新のラップトップ向け「Core Duo」チップがベースになっており、消費電力は通常のXeonsが130ワット以上であるのに対し、31ワットと非常に少ない。

 IBMは同社のBladeCenterサーバにXeon LVを採用するが、x86サーバ市場最大のライバルであるHewlett-Packard(HP)はSossamanの採用を見送る。HPの広報担当Tim Kreugerは7日、Sossamanは「Lindenhurstチップセットがベースの古い技術」だと述べた。同チップセットは、後継機種の登場が間近に迫る第4世代のProLiantサーバに採用されている。

 HPがSossamanを採用しないもう1つの理由は、同チップが64ビット命令をサポートしていない点だ。「これは市場のごく一部にターゲットを絞った製品だ」(Kreuger)

 Dempseyプロセッサを搭載したサーバは、第2四半期の後半に出荷になるが、しかしその後すぐにWoodcrest搭載モデルに置き換えられる。Woodcrestでは消費電力の少なさという重要な部分で大幅な改善が実現される。

 「Intelは現在、(サーバ向けのプロセッサ市場で)本当に競争力のある製品は出していない」と、IlluminataアナリストのGordon Haff は述べている。同氏によると、「Intelが、業界をリードする製品の完成を待って3〜4カ月も何も出さずにいるより、Dempseyのようなそこそこの(性能を持つ)プロセッサを出したほうが賢明だと判断したのはあきらかだ」という。

 しかし、Woodcrestをベースにする次世代プロセッサが登場すれば、Intelの状況は改善すると、Haffは言う。

 Dempseyは、intelの仮想化技術「Virtualization Technology」をサポートし、これまでより簡単に複数のOSを同時に動かせるようになるため、その分サーバの効率が改善される。Intelは7日に仮想化技術を拡張するための仕様を発表したが、これにより新たにコンピュータの入出力(I/O)用サブシステムも仮想化され、一段と便利さが増すことになった。なお、AMDでは2月にI/O仮想化技術の仕様を発表していた。

 仮想化ソフトウェアの分野で首位に立つVMwareの社長、Diane Greeneは、EMCの子会社である同社が2007年に出す製品でIntelのI/O仮想化技術をサポートする予定だと述べている。

 Intelはもう1つのサーバ用プロセッサ、Itaniumで苦戦を続けてきており、初めてのデュアルコアモデルとなる「Montecito」の開発には大幅な遅れが生じている。Montecitoは当初2005年に登場する予定だったが、同社は10月にスケジュールを見直し、新たに2006年なかばまで発売を延期した。Gelsingerは7日に、Montecitoが2006年第2四半期に出荷されると述べた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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